〔032〕皇海山 (2,144m)

標高差:794m

2005年05月01日(当時56歳)


残雪がない箇所では笹原となるが薮扱きがひどい訳ではなかった。
勾配は緩く歩き易いが・・・

沢の二俣部分は2箇所ある。1ヶ目は左へ、2ヶ目は右へ進むが、
共にしっかりと表示がしてあるので道間違いの心配は無かった。

コルからは森林樹林帯となり勾配はきつくなってくる。 くされ雪なのでつぼ足も多くなり、出来るだけ先行者の踏み跡を利用して歩く。
遠くに見える情けない山容が ”皇海山”。
名前はスカイサンと格好良いのに名前負けしている感じ。
登り中腹では大木の枯れ木が目立つ様になる。
中々絵になる枯れ木が多かった。
2時間45分を要し ”皇海山”(2,144m)に着く。
吐きながらの登りであったが、何とか辿り着けた状態だ。
食欲無し、飲料水無し、残雪を食べて喉の渇きを潤す。
山頂の展望は殆んど無く樹木の間から僅に見えているのみ。
北面には ”日光白根山”が見えていた。
昨年、滑落経験をした雪渓は今年の方が大きい様だ。
帰りの駄賃として追貝の ”吹割の滝”を見に行く。 正規の駐車場は500円を取られるが、お土産やの駐車場は買物をする条件で無料、買物はする振りをしただけ。 ”東洋のミニ・ナイヤガラ”のうたい文句であるが、ミニと言うよりミクロの感じ、しかし、流れが強く珍しい滝であるので一見の価値は充分有り。 展望所もあるが樹木が生茂り滝の全容はよく見えない。 樹木の伐採をしてもらいたいものだ。
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群馬県沼田市利根町根利
前日の移動
  那須岳登頂後は湯治場で温泉に入り、後はゆっくりドライブしていた為に登山口に向う栗原川林道に入る頃には日が暮れてしまった。 林道入口にはしっかりと皇海山への表示があったが林道に入ってしまうと表示は一切無く、落石注意の看板が何度も出てくるだけ、行けども行けども一向に着かない、辺りは真っ暗になり同じ所をぐるぐる廻っている錯覚すらしてしまう。 道はどんどん悪くなり脇道まで出てくるがやはり表示はない、行き過ぎたのかもしれないと思いUターンするが、やはりもう少し、進んでみようと気を取り戻す。 又、脇道があり博打的に左へ進むと道は落石で悪くなり数km先で行き止まりになった。 戻って更に進むとやっと登山口である皇海橋を見付ける事が出来た。林道の距離は19km、落石を片付けたり、道を間違えたりで2時間掛かっている。 なんと時速9.5kmの遅さではないか!
登山口
  林道終点の皇海橋登山口には大阪からの先行者が車内で優雅にテレビを見ていた、挨拶すると明日は
雨だと言う。 家から持参の梅酒1Lは2日間で呑み乾してしまったので、スパーで焼酎を購入、晩飯の弁当を肴に林道での精神的疲れを癒す為に焼酎をあおる、うまい!
”皇海橋”の手前が登山口となる。 橋の手前にトイレはあるが入口は
閉鎖されていた。 先行者は大阪からの若い人が一人、5時前に登って
行かれた。こちらはどうも二日酔いの様だ。 5時40分に登り始める。
登山口からの林道を5分も歩けば沢に降りて登山道が始まる、
行き成り渡渉と残雪のお出迎えだった。

1時間45分で不動沢のコルに出る。 二日酔いの為、標準タイムより
随分遅いと思う。 ここからは ”鋸山”への展望がすばらしかった。

登るに従い残雪は深くなり、雪質はつぼ足が多くなるくされ雪、
残雪の下には沢水が流れているスノーブリッジが多く、
踏み抜くと下は沢水なので要注意。

下山時に見た登って来た尾根筋と正面に ”鋸山”。
元気だったら ”鋸山”を往復する予定だったのだが・・・

二日酔いがひどい
  出だしから体が動かない、頭が重く気分が悪い、安い焼酎の二日酔いだ。 何度も何度も休憩しお茶を飲んでしまうのでコルに着く頃には1Lのお茶が無くなってしまった。
  コルからの急登では富士山九合目の感じで足がまったく動かなくなる。 5歩進んでは休憩の繰り返しとなり前に進まない。(富士山に登った人しか判らないと思うが、富士山は気圧の関係で九合目から急に登りが辛くなる。) 雨が降る前に登り終えたいのにどうなることやら。

アイスバーン
  コルからの登り途中に大きな岩の間を抜ける箇所があるが、この岩の間が6m程、完全に
アイスバーンになっていた。 勾配もきつく手掛かりも少ないので、ここを抜けるには右側を
薮扱きするしかなかった。
山頂では
  山頂は暖かかった(15℃)ので二日酔いを癒す為に30分程休憩する。
少し後に庚申山から縦走してきたおっさんが登ってきた。朝の4時半に庚申山荘を出たらしいので相当ハードなコースの様だ。無愛想なおっさんだったのであまり話しはせず。
下山
  下山時には二日酔いはすっかり収まっていた。 残雪をかかと落しで快適に下る。
当初は鋸山にも登る予定であったが、二日酔いが治ったとは言え余りにもきつそうな山なので、迷った挙句、止めとくことにした。
  コルからの急斜面も快適に下り、登ってきた多くの登山者とすれ違う。 一様に林道の厳しさを嘆いていたが、こちとは夜の走行だったんですぜ。
スパッツ無しの御夫婦も登ってきたので、つぼ足の多いことを伝えた。 10時47分に登山口に帰り着く。 下山は1時間47分、所要時間5時間07分で皇海山を終える。
  皇海山を登り終えての感想は沢道は楽しいが、林道の長さ、山頂からの展望の少なさで、
あまり良い印象を持てなかった。 鋸山の方が面白そう。
帰路の林道
  落石がちらばっている林道を神経を使いながら走っていると、前方からエンデューロ車が飛び出してくる、それも何台も。 その内の1台は俺の車にぶつかり掛けた。 その後もそんな林道野郎が何組も走ってきたので、こちらが先に気を使って止まってやる配慮が必要だった。 ぶつけられると後味悪いもんね。
  昨夜と違って昼間の林道走行は50分で終えることが出来た。 追貝に降りてみると丁度、桜が満開の時期となっており、2回目の花見を楽しみながら走る。 桜の花より黄色いオウバイの花が目を引いた、家の庭にも欲しいものだ。
今日の温泉
  吹割の滝のお土産屋で ”竜宮の湯” 500円→400円の割引券を貰ったので行ってみる。
露天風呂から景色を見ると目の前は田んぼ、しかもおっさんが野良仕事をしていた、最悪。
入浴後は赤城山へ移動する。
Road Map :那須岳からR120に入り、男体山、日光白根山を見ながら追貝から悪名高き栗原林道を走る。
Route Map:皇海橋登山口から不動沢のコルを経由した往復とする。
'05年度、北関東の山遠征
04/28 04/29 04/30 05/01 05/01
磐梯山 安達太良山 那須岳 皇海山 赤城山
日本百名山』 二日酔いで四苦八苦。 山名はカッコ良いが山頂は展望無く地味だった。
すかいさん
深田久弥著の「日本百名山」から
  この山に更に私の興味を引きつけたのは、その登山記であった。 大正八年(1919年)木暮さんと藤島敏男さんの二人で登山路を探し求めながら苦労の末に、頂上に達した紀行である。 その頃はまだ日本にも(略)本当の山登りの楽しさの味わえる山があったのである。
登り:2時間45分(訳有り時間)
下り:1時間47分
コースタイム:5時間07分道(休憩時間含む)
吹割の滝
登山口に立っていた散策図の必要部分だけ切り取った。
昨夜は超悪路で名高い ”栗原林道”を走り抜き
”皇海山”登山口の駐車場にて車中泊とした。
コルを左に曲がれば ”皇海山”であるが、右に曲がれば ”鋸山”に行くことが出来る。
2023年11月5日改定