〔090〕大台ヶ原 (1,695m)
2007年11月23日(当時58歳)
  自分はピークハンターではあるが、ガスで何も見えなかった山に登りましたと言うのは心苦しい。
これまでガスって山頂から展望の得られなかった山は出来るだけ登り直そうと思っている。
それの第一弾が安達太良山でうまく晴天に恵まれた。 第二段として大台ヶ原、特に大蛇ーを見たくて天気予報の良い日に出掛けるが・・・結果として1日早過ぎた。 大台ヶ原ドライブウェイは
11月末に閉鎖される。

奈良県吉野郡上北山村大字小橡


標高差:325m(最鞍部はシオカラ谷)
Road Map :阪神高速〜阪和道路〜南阪奈道路を乗り継いでR169を南下して大台ヶ原ドライブウェイに入る。
Route Map:大蛇ーを早く見たくて一般的な右周りとは逆の左周りとする。体力的には左周りの方が楽。
早朝の7時に大台ヶ原の駐車場に着く。気温−2℃、強風で時折吹雪き
もあり、これでは登っても展望は得られないので帰ろうかと思った。
車の中で暖を取りながら30分待つと、一瞬、お陽さんが顔を出した
ので晴れるかも知れないと思い、登ることにした。
大台ヶ原ドライブウェイを走っていくと路面に積雪が出てきてびっくり、
タイヤチェーンを持って来ていないのでゆっくりと走り抜ける。
空は天気予報とは裏腹に分厚い雲でびっしり覆われており、
標高が上がっていくとガスの中に入ってしまった。
シオカラ谷までは石畳の下りが続くので体が暖まらない。
早く登りになってくれと下り続ける。 前回は大峰山を登った後に
大台ヶ原に来て、ここが最後の登りになり、バテてしまった
のを覚えている。
周辺の木々は紅葉を通り越して完全に冬景色となり綺麗な
樹氷を見せてくれるが、天気悪く冴えない景観となっている。
この季節、沢水の少ないシオカラ谷。
この沢を下ると ”東ノ滝”があるようだ。
夏なら沢歩きも面白いかも知れない。
大台駐車場から標高差にて200m下り、
約20分で ”シオカラ谷”の吊り橋に着く。
シオカラ谷からの登りでやっと体が暖まり、登りが嬉しいと思った
のは初めてだ。 風が強くて天気の変化が激しく、
一瞬、青空が広がる場面もあった。
大台ヶ原名物の朽木が多く見られる様になる。
先端に立ちガス切れ待ちをするが、気温−3℃と強風で体感温度が極端に低く、
手袋を外してカメラを構えていられない。 一瞬ガスが切れる時があるが、
それを見てからカメラを取り出すと又、ガスに覆われてしまう。
結局、いい写真は取れなかった。 兎に角、ガス切れを待っている間が寒い。
50分で大蛇ー分岐に着き、8分程下ると ”大蛇ー”に出る。
蛇紋岩の様に滑り易い岩に霜が白く乗っておりツルツル滑る。
その上、風が強く先端まで行くのがおっかなビックリだった。
大蛇ーの直ぐ横の”蒸篭ー”の岩峰がスゴイ。 これも一瞬のガス切れで
見えた景観。 普段、ガス切れ待ちなんぞしない俺であるが、
今回はリベンジであり寒い中、20分程ガス切れ待ちをした。
”牛石ヶ原”に立つ ”神武天皇像”。
公園の様に遊歩道が整備された ”牛石ヶ原”は、
まったくフラットな道が続き標高1,580mを感じさせない。
朽木の数も'02年に来たときより
減っている様な気がするが・・・
朽木に白い霜が付き寒々とした景観が続く ”正木ヶ原”。
”正木嶺”への登りは木道で完全に整備されている。
風裏に入るとー3℃の気温が気持ち良く感じられた。
”正木嶺”への登り途中で振返ると ”熊野灘”の海岸線が見えた。
その後、ガスが出てきて熊野灘が見えたのはこれが最初で最後となる。
鞍部への下りは樹氷のトンネルが続く。
晴れてくれれば綺麗だろうと思うが、今日の天気では・・・
吉野の山で桜が咲いている様にも見える樹氷。
2時間20分で ”日出ヶ岳”(1,695m)に着く。
今回はリベンジなのに、前回と同じくガスで包まれてリベンジは失敗となる。
展望台からの景観は当然、、前回と同じである。
”日出ヶ岳”からの下りは穏やかな道が続き、沢山のハイカーと
すれ違う。 寒い時期には山を降りて居ないと思っていた鹿が居たが、
目を合わすと逃げて行ってしまった。
”日出ヶ岳”から下ること33分で駐車場に戻る。
バスを含め沢山の車が来ていた。
気温は−2℃、今日は一日中氷点下だった。
どこにでも見られた霧氷の花。
帰り道の伯母峰峠附近の紅葉。 吉野川沿いではもっと
綺麗な紅葉、黄葉のパッチワークが見られた。
駐車場 シオカラ谷 大蛇ー分岐 大蛇ー 牛石ヶ原 正木ヶ原 正木嶺 日出ヶ岳 駐車場
7:30 7:52 8:20 8:28 9:04 9:23 −−− 9:53 10:26
左回り周回で2時間56分、実質歩行時間は2時間36分
リベンジ失敗
  山頂では'07年04月に登った時と同じくガスでまったく展望が得られなかったが、大蛇ーの展望は
80%のレベルで見ることが出来た。 家から近い山でもあるし、来春にでも再リベンジをしてみたい。
大杉谷からの登山道
  今回も日本三大渓谷の大杉谷から登りたくて、色々調べてみたが、日帰り出来ない行程の長さの上、
'04年9月の台風21号被害での通行止めがまだ解除されていないらしいので諦めた。
吉野川の対岸に聳える岩峰と紅葉。
”不動窟”鍾乳洞の前だったと思う。
おおだいがはら
深田久弥著の「日本百名山」から
  大台ヶ原は昔は大平と呼ばれた。 それが大平原となり大台ヶ原と変わった。 それにさらに
ご丁寧に「山」を付けて、現在では大台ヶ原山と呼ばれている。 昔の人が端的に大平と名付けた通り山上は広い高原で、樹木が繁茂しているのは雨量の多いせいである。
最高峰は日出ヶ岳
日本百名山
関西百名山』 '02年04月に登頂した時にはガスガスだったので、その時のリベンジだったが、リベンジ達成出来ず。
日本百名山に戻る
関西百名山に戻る
前回、初めて ”日出ヶ岳”に登った時と反対回りの周回とする。
”正木嶺”(1,680m)の高台へ緩やかに登って行く。
整備された木道で ”日出ヶ岳”の展望台へ緩やかに登って行く。
2024年1月5日改定