標高差:1,341m
累積標高差:1,894m

2015年09月23日(当時66歳)


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長野県大町市
登り:5時間18分
下り:1時間16分
(烏帽子小屋まで)
コースタイム:6時間34分
(烏帽子小屋で宿泊)
ウィキペディアから
  頂上部にオベリスク(縦長の柱状の岩)がある特徴的な山容を持つ。 東側の高瀬ダムからの登路であるブナ立尾根は標準的な速さでも登った場合4時間ほど急登が続き、赤石山脈甲斐駒ヶ岳への黒戸尾根、上越・谷川岳への西黒尾根とあわせて ”日本三大急登”といわれる。 日本三大急登とともに、剱岳の早月尾根・燕岳の合戦尾根と同様、北アルプス ”三大急登”のひとつでもある。 通称裏銀座といわれるコースの起点となる山である。山頂の南側には烏帽子池があり、北側には四十八池と呼ばれる池塘が点在し、ウサギギク、タカネバラなどの高山植物の群生地となっている。
Road Map :長野道を安曇野ICで下りて、R147を北上して北大町から県道326に入り七倉山荘駐車場に至る。
Route Map:七倉ゲートからタクシーに乗り、高瀬ダムからトンネルを抜けてブナ立尾根登山口から山頂へ。
日本二百名山』 日本三大急登と北アルプスの大展望と山頂へのくさり場に大感激。
日本三大急登のブナ立尾根
  日本三大急登として名を高めているおり、急斜面の連続登りとなる。標高差は1,200mであり4時間程の我慢が必要であるが、栃木の山友からは黒戸尾根、早月尾根よりは楽な道と教えてもらった。 しかし、登り一方の道なので下りに使うと楽な感じがする。
烏帽子岳登頂
  これまで ”烏帽子岳”はノーマークだったので、どんな山なのかまったく知らなかったが、今回、その山容を見て感激した。 見て良し、登って良しの素晴らしい山だった。
それは好天気と紅葉、黄葉も加味していると思う。
烏帽子小屋
  1泊2食付で9,300円はこんなものなのか。お弁当はおにぎり2ヶで700円だったので頼まなかった。 収容人数は70名でありシルバーウィークの最終日である本日は結構空いていた。 トイレは屋内にあり助かった。 スタッフのサービスは良く好感が持てたが、建屋が古いバラック仕立てであり、前述の欠点はあった。
2015年の長野の山遠征
156烏帽子岳 (2,628m)
えぼしだけ
七倉ゲートから高瀬ダムへのタクシー
  距離は6kmあるので歩くと2時間は掛かる。 タクシーが頻繁に往復しているのでこれを利用する方が楽チンだがゲートは早朝の5時半まで開かない。 早朝から登るハイカーは歩くしかないが、時間に寄ってはタクシーに抜かれてしまう。 タクシーは乗り合いなので4人乗れば550円で済むが一人なら2200円の負担となる。
ダムの堰堤からダム下を覗くと次々とタクシーが走って来ていた。
高瀬ダムへの道程で歩いている3名のハイカーを抜いて来ている。
5時半に七倉のゲートが開いて2番目のタクシーに乗ることが出来た。
4名の乗り合わせとなったので一人500円で済んだ。。ダムの堰堤は
風が吹き抜けメチャ寒かったが、トンネルを抜けると風は無くなると
運転手が言っていた。ニセ烏帽子もタクシーの運転手から教えて貰った。
5時37分にトンネルに向って歩き始める。
長いトンネルを抜けるとダイレクトに ”不動沢”に掛かる吊橋を渡る。
トンネル通過の為にヘッデンを用意していたが、トンネルにはライトが点いておりヘッデンは必要なかった。 当然、GPSの電波は受信出来ずに直ぐに切れてしまった。トンネルで電波が途切れる方が渓谷で電波が乱れるよりは後での処理が随分簡単に出来る。
”濁沢”を振り返ると高瀬ダム湖と大きな山容の餓鬼岳から伸びる
”唐沢岳”が見えていた。(同定を外していたらゴメンなさい)
広い河原の ”濁沢”を上流側に歩いて行く。 前方には大きな無名滝が見えていた。 前方にはタクシーの第1便に乗っていた4名のハイカーが先行している。 付いて行けば道間違いが防げるだろう。
”無名滝”に寄り道してみるが
滝壺までは行かなかった。
”無名滝”に近付く様に進んで行くが、この先から登山口に入って行く。
ソロのおじいちゃんは小さなザックを背負っており、
70歳を軽く越えているとお聞きした。
22分で登山口に着く。ここには水場があるらしいが登山口に水場が
あってもしょうがないので確認には行かなかった。 横浜からの3人組
みは何やら準備を始めたので先行させて貰う。 望んではいないが
これで本日の一番バッターになってしまった。
流石は”日本の三大急登” 急なラスメタルの階段道が続く。
3台目のタクシーで来た富山からの若いハイカーに軽く抜かされる。
彼とはこの後、烏帽子岳の山頂で再会することになった。
階段でないと登れない様な急斜面が続く。
”ブナ立尾根”は終始展望は利かないが、たまに周囲の山が
見える所があった。 どこの山を見ているのかさっぱり判らない。
横浜からの3人組みの内、一名にはとっくに抜かれ、残りの二人とは
しばし一緒に歩くが、とても付いては行けず、序々に離される。話しの
中で3名共が俺より年上だと判り、がっくり!  彼らは今日中に黒部五
朗小屋まで行くらしい。 そして目的地は俺と同じ ”赤牛岳”らしい。
東方向は逆光になてしまう ”唐沢岳”。
北方向に見えた裏銀座沿いの ”不動岳”。
強烈な根っ子を踏んで行く。
総体的には整備された登山道ではあるが、
朽ちた階段道も出て来る。
北方向には裏銀座の山々が見えた。
”船窪岳”から縦走して下山して来るハイカーも多かった。
チラッと見えた ”ニセ烏帽子”。
本物の ”烏帽子岳”はまだ見えていない。
”三角点”には ”槍見台”の別名が付いているが、
槍なんぞ見えるはずがない。
登山道の途中に ”三角点”(2,209m)の標柱が立っており、
休息広場になっていた。 横浜からの三人組は休憩を終えて出発して
行ったので俺も休憩せずに付いて行くが直ぐに離されてしまった。
これが実力の差だ。
”タヌキ岩”周辺から展望が開けたが ”烏帽子岳”は見えていなかった。
どこをどう見れば ”タヌキ”に見えるのか?
さっぱり判らなかった。
”不動岳”(2,595m)はいつも見えているので写真での登場回数が多い。
裏銀座縦走コースとは烏帽子岳〜水晶岳〜槍ヶ岳を指すので、
針ノ木岳〜船窪岳から烏帽子岳への尾根筋は裏銀座コースに入らないらしい。
シルバーウィークの好天を楽しんだシルバー団体が下山して行く。
20名以上が居ただろうか? 全て60歳を軽く越えたジジババに見えた。
枯れたシルバーの団体に対して黄葉、紅葉が綺麗だった。
この山頂の裏側に ”烏帽子小屋”があるはずだ。
野口五朗岳側に伸びる尾根筋を見る。
紅葉、黄葉的には一番良い時期かも知れない。
急登を登り続けること4時間05分にて ”烏帽子小屋”に着く。
”烏帽子小屋”に着いてやれやれであるが、宿泊手続きも
休憩なしの重い足で ”烏帽子岳”に向う。
奇岩は多いのだが ”燕岳”のイルカ岩の様な
スターになれる奇岩はなかった。
”烏帽子岳”に向う道は裏銀座コースになるのであるが、
途中には ”燕岳”に似た奇岩が点在した。
'05年10月に ”薬師岳”に登った時には ”赤牛岳”を眺めていたが、その時には
”烏帽子岳”には気が付いていなかった。(烏帽子岳は今日まで完全にノーマークだった)
”ニセ烏帽子”で充分楽しめる山容であった。
まだ ”烏帽子岳”は見えていない。
”ニセ烏帽子”には登り時は山頂に行かず、下り時に寄る事にする。
奇岩が多いが名前を付ける程の恰好良い奇岩は見当たらない。
”ニセ烏帽子”を越えると ”烏帽子岳”への見事な展望が広がっていた。
ここから見ている限りでは登れる感じがしないのだが・・・
烏帽子小屋から42分で裏銀座コースから烏帽子岳への”分岐”に着く。
”烏帽子岳への道は裏側に廻っている様だ。 空荷で下りて来たハイカーが俺がザックを背負っているのを見て、ザックを背負っているとくさり場が登れないと言う。 ジャンダルムへの登りの様に恐い。 と言うのでジャンダルムは恐くなかったと反論しておいた。
眼下に ”高瀬ダム”が見えた。
これを一気に登るのだから三大急登なのが良く判る。
とっくに野口五朗小屋に向っていると思っていた横浜からの三人組みの
二人が ”烏帽子岩”から下山して来た。 もう一人は既に登っているら
しい。 一緒に野口五朗小屋まで行こうと誘ってくれるが、我が体力は
烏帽子岳だけで一杯一杯だ。 先輩達、恐れ入ります。 ここでお互いの
自己紹介をする。 左は石井さん(69歳)、右は ”丹沢の天狗”と呼ばれ
ている俊足の最上さん(67歳)、ここには来て居ない佐々木さん(71歳)。
こんな山仲間が欲しい。
”烏帽子岳”をバックに写真を撮って貰う。
俺の方が年寄りに見えるくたびれ者だ。
これがバカ者が言っていたくさり場か?。 ザックをデポせずに担いだまま登る。 俺の方がバカ者に見えるんだろうな。
直下から山頂を見上げる。 一体どこを登るの??
下りを考えるとここが一番危険ポク感じた。
下り時に足元が見えるかが心配しなが登る。
トラバース路で廻り込んで行く。 くさりあってこその
トラバース路だ。 砂が乗っているのが危険ポイ!
5時間18分にて、烏帽子小屋から1時間03分にて ”烏帽子岳”(2,628m)に
着く。 山頂としてはもう一段登る必要があるのだろうが、もう一段登っても
風が強く烏帽子には立てないだろうから割愛しておく。
テッペンまでは後3m程、歳と共に登って何が嬉しん?
の気持ちの方が強くなって来た。
ブナ立尾根の登り始めに俺を軽く抜かして行った俊足の富山からの若者が登って来た。 一体今までどこに行っていたの? 再会を記念してお互いの写真を撮りっこをする。 彼は更に先の
”四十八池”に行っていたらしい。
山頂は風が強く寒いので二人で一緒に下山する。
慎重にトラバース路を下る。
くさり場は何て言うことはないが、足場に砂が
乗っているのでそれだけ気を付ければ大丈夫だった。
”ニセ烏帽子”へ下山して行く。 紅葉、黄葉のパッチワークが見事だ。
下山時、丁度お昼になったので岩の上に座り、この大展望をおかずにおにぎりを食べる。
前方に ”立山”が見えるが、”剱岳”は ”立山”に隠れてしまっていた。
登り時には見送った ”ニセ烏帽子”の山頂に立つ。
山頂標識は無く、朽ちた木造の小さな祠が岩で守られていた。
ここからも北アルプスの大展望が得られた。
”ニセ烏帽子”に登り返して行く。
”ニセ烏帽子”の山頂から ”烏帽子小屋”までの下山路を見る。
明日歩く予定の ”野口五朗岳”への尾根道もはっきり見えていた。
小屋の夕食は5時からなので時間が余ってしょうがない。
次ぎの ”野口五朗小屋”までは2時間の距離、もう少し元気が残って
いれば行きたかった。 時間潰しに展望台までをウロウロするが、
そんなに時間が潰せるものではなかった。 紅葉を愛でてもすぐ飽きた。
烏帽子小屋に戻った時には6時間34分が経っていた。
小屋で宿泊手続きをする。 因みに小屋から烏帽子岳往復は途中で
お昼をして2時間19分だった。 まだ12時過ぎ、充分、
”野口五朗小屋”まで行ける時間があるが、体力的にとても無理だった。 写真は天場から ”烏帽子小屋”を見ている。
退屈な時間を過ごし、5時からの夕食に飛び付く。
食事は予想以上に質素であったが、暖かいシチューは美味しかった。
宿泊の申し込みは一番だったので静かな部屋をお願いしたのが、布団を
引いてある場所だった。 所が隣りの女性部屋とは薄ベニヤ一枚の仕切
りしか無く、ベニヤ板の向うで喋る声が耳元で喋られている様に聞こえ
過ぎてしまう。 しかも、1階の部屋からもお喋りに参加出来る位に良く
聞こえた。 天井の梁が低く、毛布で包んであるが、頭をよく打つ。
09/23 09/24 09/25 09/26
烏帽子岳 野口五朗岳 水晶岳 赤牛岳
雨天中止
雨天中止
2024年3月17日改定