生野学園〜天狗岩〜千町峠 縦走往復

標高差 750m
兵庫県生野町

2004年04月17日


生野学園高校より天狗岩を眺めた時、”雪彦山より低い、1時間は掛からない”と思ったが、おっとどっこいであった。
生野学園を通り抜けてグランド手前の林道から登り始める、林道入口には標識もガイド板も何も無い。
四駆でやっと走れるくらいの荒れた林道を登っていくと、取水口の太いチューブがあるところで林道は終わってしまう。沢を渡り、林の中を沢沿いに歩いて行くと再び林道に出る、林道は途中で崩壊していた様だ。
沢沿いの林道は簡易舗装の跡がまだ残っているが、かなり崩壊している。直登のマーキングがあったが、藪扱きはきらいなので林道を歩くことにする。途中、三叉路となり判らないまま右へ曲がる、だんだん林道の面影をなくしていき、崩壊が益々激しくなっていく。林道は細くなり登山道の様になり終点となる。
もう登山道もマーキングも無い、天狗岩を目指してガレ場をひたすら登る、やたら枯れ枝が多く、頼りに掴む枝がボキボキ折れてくれる。大岩が現れる度に天狗岩かと思うが、一の岩、二の岩と言うのがあるらしい。大岩を回避しながら登っていくと天狗岩の壁にぶち当たる、天狗岩の下に立つと周りは崖で迂回するところが無い、手掛かりの無い3m程の垂直の岩を慎重に登る、天狗岩までは1時間30分も掛かってしまった。
天狗岩からの眺めは中々のもので、眼下のグランド横にmy car が小さく見え、923mピークへは崖を降りて鞍部からの登りとなる。923mピークから高星山まではやけに広い尾根となり、どこでも登山道の感じになるが踏み跡は皆無、方向を間違わない様に常に尾根の一番高い所を歩く。
2時間で高星山を通過、標高差のほとんどない尾根が続く、途中、太田調整池、夜鷹山、暁晴山が見えた。
2時間45分で1051mピークに着く、先週、ここを平石山と勘違いして登ってしまった、今回の縦走で間違いに気付く。
3時間15分で平石山を通過、後はピークが次々現れどこがどこか判らなくなってくる。前方には段ヶ峰、千町ヶ峰の展望が広がり、悠友山荘が見え出すが、まだ遥か遠い、低木のアシビが一面を覆いつくし、正面切って歩くと薮扱きとなる、尾根の端を歩けば薮扱きはかなり回避される。
4時間30分で千町峠に着く、段ヶ峰に登ろうかとも思ったが、帰りの時間を考えて写真だけ撮って直ぐに引き返すことにした。
帰路はすんなりと終わるはずであったが、平石山で支尾根に入ったのを始め、高星山でも大きく道を間違いその都度、登り返しとなる。
923mピークからの下りも何度も降りれない崖に突当たり、その都度登り返す。
天狗岩からの下りは登りの苦労を忘れさす程の困難となり、よく登ったな!の崖が続き、腕に擦り傷を沢山作る羽目になる、犯人は香りの良い山椒の木。最後の留めに顔を洗った沢にストックを忘れ、これまた登り返しとなる。
色々あったが9時間半で無事縦走を終える。

県道39号線から見た ”天狗岩”の岩石群、
高い山には見えなかったが、急登で時間を要してしまった。

林道入口より見た天狗岩。 本当に登れるのか? の急斜面。
生野学園グランドへの道路途中にある林道入口。
登山口の標識等は何も無い。(電柱の左横)

かつては林道だったと思われるが、
今は荒廃してガレ場となっている。

林道が終わると登山道は無くなる。
山頂に向けて適当に登るが急峻な斜面に困難が続く

1時間30分にて天狗岩”のてっぺんに立つことが出来た。
”天狗
岩”から見た隣りの岩塊。

”天狗岩”より見た次に登る 923mのピーク。
一旦、小さい鞍部に降りて登りが始まる。
”天狗岩”から見た栃原の集落。 ”天狗岩”の危険箇所は
一人なので写真に収めることが出来なかった。
2時間を要して ”高星山”(1,016m)に着く。
三角点が無ければ尾根の続きとしか思えない小さなピークだった。
”高星山”までも、その後もだだ広い尾根が続く。
テープのマーキングは多いが踏み跡は全然なかった。
太田調整池、峰山高原、右ピークは夜鷹山。
”アセビ”が多い山であるが、まだ全山満開にはなっていない。
なぜか標高の高い部分では満開になっている所があった。
”平石山”の次の1067mピーク、”アセビ”の林が続く。
”平石山”を過ぎた辺りから千町ヶ峰方向を見る。 杉と雑木の境目が縦走路、千町峠まではまだ遠い。
以前、縦走した達磨ガ峰〜段ヶ峰、帰りに歩いた林道を見る。
”ヒロシガ山”(1,042m)に着く。
ここもピーク感がなく、平地となっていた。
行く手を阻む ”アセビ林”、 正面を切ると薮扱きとなる。
4時間30分で ”千町峠”に着く
”天狗岩”への見積もりが甘く予定より30分も遅れた。
2年前は改築中だった ”悠友山荘”もすっかり新築されていた。
ここから ”段ヶ峰”へは30分の距離だが、もう時間が無いので
直ぐに来た道を引き返す。

元々、薮扱き、縦走嫌いなのに、先週出合った貧乏性のおじさん(58歳)が縦走出来るなら俺は縦走往復をして百名山のトレーニングにしようと思い立った。
が、天狗岩へは想像以上の急登であり、特に下りは苦労した。

行きは天狗岩からのマーキングの多さに嫌気がしたものであるが、帰りに道を間違うとマーキングを探してウロウロと徘徊し、マーキングを見付けると言い様のない安堵感を覚えた。
天狗岩への登りは岩を回避しながら登ればよかったが、下りは何度も崖っぷちに突当たり、その都度引き換えして迂回した為、結構な時間を使ってしまった。天狗岩まではマーキングは皆無だった。他に道があるのかも知れなかった。

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兵庫100山』 片道4時間30分の縦走尾根を往復する。
これから ”天狗岩”に登るのだが、本当に登れるのか?
千町峠まで縦走し、同じコースを引き返す。戻り時の方が道間違いをし易い。