標高差:520m
加美アルプス
千ヶ峰から見た山容、ネットで見た山名に過大に期待した方が悪かったのかも知れないが、個人的にはまったくの期待外れだった。近郊では和気アルプスに感動して須磨アルプス、多紀アルプスと登ってみたが和気アルプス以外はアルプス感はまったく無い、小野アルプスは行っていないが論外だろう。
三国岳〜笠形山縦走路
今回を含めて部分的に4箇所歩いてみたが、ほとんどが杉木立ちの展望の利かない尾根道で、この縦走路を開拓した人達には悪いが、体力自慢のヤマラーが楽しめるだけの道と感じる。
あまり人が通らないので日当たりの良い道では雑草がどんどん茂っている、数年も経てば廃道になってしまうのか。
山名は北アルプスの模倣
大の大人が似ても似付かない藪山ピークに北アルプスの山名を模倣した山名を付けたことが信じられない。恥ずかしくなかったのか。
槍ヶ岳 ⇒ 槍ヶ峰
涸沢岳 ⇒ 涸沢山
奥穂高岳 ⇒ 奥雄岳
北穂高岳 ⇒ 北雄岳
西穂高岳 ⇒ 西雄岳
和気アルプスも同様に山名を付けているが、和気アルプスのピークは展望が良いので違和感はないが、加美アルプスはまったく相応しくない。相応しくない山名を早く、取り下げるべきだ。
兵庫県加美町
今年、4月23日に千ヶ峰に登った時、遥か北方向にギザギザの急峻そうな尾根が見えた。
ネットで調べてみるとあの辺りは三国岳〜笠形山の縦走路途中で加美アルプスと言うらしい。
今年は偽アルプス付いているので、直ぐにでも行ってみたかったが今日になってしまった。
県道427号線、道の駅 ”かみ”の直ぐ前の道を三国岳登山口に向かい、
三国岳登山口手前を左に曲がり、更に林道終点までの約2kmの林道走
行となる。
林道終点には広い駐車スペースがあり、登山口の標識は無いものの、
しっかりした登山道が付いていたので、この時点では ”梅ヶ畑峠”へ
の登山道と信じ込んでいた。 後で判ったのだが、この林道はカシミールの
地図には載っていない林道であった。
登山道はしっかりしており緩い傾斜で始まるのだが、
伐採した倒木が散乱しており、行く手を塞がれてしまう。
登るに従い、勾配がきつくなるのは当然であるが、登山道は無くなり
伐採された倒木を迂回しながらの登りとなる。 テープのマーキングはどれを信じて良いのか判らないほどに至るところにある。 倒木のなくなる後半は、足元が滑る程の激斜面となる、登山道は既に無し。
縦走路までは30分と考えていたが、50分掛かってしまった。
大半はどこから登ろうかのルート探しに時間を使ってしまっている。
縦走路はしっかりした道が付いていたので一安心、下山のことを
考えてこの場所を記憶しておく。
縦走路に辿り着いた鞍部から少し南のピークに上の標識が立っていた。”槍ヶ峰”を過ぎた地点だ、”梅ヶ畑峠”に登ったつもりでいたが
自分はどこに居るんだろう? 判らなくなってしまった。
緩やかな登り下りを繰り返し縦走路を南下して行くと”涸沢山”に出る。ピークも展望もなく、縦走路の途中にしか過ぎない。
北雄岳から見た左 ”奥雄岳”、右 ”西雄岳”の加美アルプス全景。
近くで見れば里山の感じしかしない。
振り返ると遥か ”三国岳”へ続く縦走尾根が望めた。
”奥雄岳”からは展望が良くなる。
テープでグルグル巻きされた標識が痛々しい。
”奥雄岳”から見た ”西雄岳”、この間の尾根が
鎌尾根風で景観が良かった。
尾根に下りて ”奥雄岳”を振り返る。
展望の良い尾根筋、眼下には県道427号線、
遠く霞んではいるが ”篠ヶ峰”(827m)が見える。
1時間45分で ”西雄岳”に着く。
気温17℃、カラっとしており日影に入ると涼しい。
”西雄岳”より ”北雄岳”、”奥雄岳”の
名前負けしている山々を見る。
”西雄岳”より縦走路先の ”マタニ山”、”千ヶ峰”を見る。
どこまで行くかは決めていなかったが、この先も杉林の縦走路が続く
だけみたいだし、県道を歩いて帰るのも味気ないので、ここで引き
返すことにした。
”西雄岳”から引き返して45分で下山口に戻ったが、予定通り
”槍ヶ峰”にも登ろうと三国峠側に進むことにした。 急斜面を
登り切ると ”南岳”に出るが、ここは尾根の南端に過ぎない。
続いて ”中岳”に出るが、別にピークがある訳でもない。
”西雄岳”から1時間15分で ”槍ヶ峰”に着く。
槍を感じさせる山容はまったく無し、ここも名前負けしている。
振り返ると加美アルプスの山並みが見えるが、アルプスの名を語る
のはやめて欲しい感じがする程アルプス感はまったく無かった。
槍ヶ峰からの激下りの途中に1本だけ咲いていた季節外れののツツジ。
槍ヶ峰から30分で本来の目的地である梅ヶ畑峠に着く。 途中、東鎌尾根なる箇所があったが、鎌尾根とは程遠く、単なる尾根道があるだけだった。 あかいわ、おてんしょうとかの地名も意味が判らないまま通り過ぎた。
梅ヶ畑峠には林道終点まで25分の表示があったが、
25分間は超激下りの連続だった。
林道終点まで降りて見ると登山口は無く、最後は正面の小さい崖を降りた。 ここから登ろうとする人には登山口は見付からないだろう。
帰路、違う林道を進んでしまう道間違いを経て林道を50分歩き、車に戻る。 5時間15分にて加美アルプスを終える。
加美アルプス鳥瞰図
『偽アルプスの中では最低のアルプス』
林道終点に車を停める。
腹立たしくなる道標。 よくぞこんな名前の道標を立てれたものだ。