船上山〜勝田ヶ山〜甲ヶ山 (1,338m)

2010年05月29日


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鳥取県琴浦町大父
ウィキペディアから船上山
船上山は古期大山火山の活動によって噴出した溶岩流が、長い間の浸食によって削られ、特異な山容を形成したと考えられている。船上山の断崖は有名で、溶岩の冷え固まった険しい断崖が数キロにわたって連なる。また、古期大山の活動によって生じたカルデラの外輪山とする説もある。山頂と横手道の間には屏風岩と呼ばれる岩がある。屏風岩には千丈滝(雄滝・雌滝)という滝がある。屏風岩の南の勝田川には鱒返滝(ますがえしたき)という滝があり、その上流には一枚岩渓谷という渓谷がある。
Road Map :米子道を溝口ICで下りて、大山の北側を東に廻り込み、県道34号線から船上山登山口に至る。
Route Map:西坂登山口より船上山、勝田ヶ山を経て、甲ヶ山を往復する。下山時に千丈滝のぞきに寄ってみる。
標高差:約938m
その他の山』   職場の遠足第6弾はゴジラの背を楽しむ。
かぶとがせん
せんじょうさん
かったがせん
コースタイム:5時間55分
下り:2時間46分(千丈滝のぞき往復30分含む)
甲ヶ山 勝田ヶ山 勝田ヶ山三角点 941m三角点 船上神社 千丈滝のぞき 船上神社 西坂登山口
12:16 −−− 13:00 13:26 14:02 14:13 14:33 15:02
西坂登山口 船上神社 941m三角点 勝田ヶ山三角点 勝田ヶ山 甲ヶ山
9:07 :45 10:31 11:03 11:38 12:00
登り:3時間53分
往路、米子道の蒜山SAから見た大山からの山並み。今日の目的地、勝田ヶ山、甲ヶ山は烏ヶ山の陰に隠れて見えていない。
県道34号線を車で走りながら登山口を探していると、”西坂登山口”の表示を見付けることが出来た。登山口を見付けたことに舞い上がってしまい、ここが予定の登山口でないことに気付かなかった。
駐車場は無く、少し広くなった路肩に車を停めて、9時07分に登り始める。
12分歩くと”森林鉄道軌道跡”なる広い道を横断する。
ここに”東坂へ1.5km”と表示されていたが、余りにも遠いので、このまま登ってしまうことにする。
登り始めは少し斜面がきつかったが、後は穏やかな登りが続く。屏風岩への急登になると思っていたのに何かおかしい。「ひょっとして登山口を間違えたか?」、皆には言えないので黙っておく。
ブナ林の中、穏やかな登りが続く。
展望は利かないが葉の形が違う2種類のコゴミが生い茂る登山道は雰囲気が良い。
36分にて”金石寺跡”に着いた。興味は無いが写真だけ撮っておく。
最初の”推定”とはなんのこっちゃ。ネットで調べてみると、ここであったのでは?の本当の推定の意味らしい。こんな時には最後に「推定位置」とでも入れておいて欲しい。
38分にて”船上神社”に着く。昭和9年の再建らしいが、こんな山の中で綺麗に残っているものだ。
船上神社を基点に東坂登山口、千丈滝のぞきの分岐になっている。
下山道はここに戻ってから考えてみたい。
ブナ林であり、ヒノキの植林帯より数段雰囲気が良いが単調で見所は何も無し。距離との戦いになる。
船上神社からは更に穏やかな道となり、楽ではあるが標高はまったく稼げない道が続く。
1時間19分”天王屋敷跡”の分岐に着くが、先は薮道であり、なんちゃら跡には誰も興味なし、通り過ぎる。
1時間24分の場所に”三角点”があった。ピークのまったくない縦走途中の道であり、これが地図上の941mピーク三角点らしい。
”勝田ヶ山三角点”からは尾根道となり展望が大きく開けてきた。鋭い尾根ではあるが、潅木が生い茂りスリル感は皆無である。ここまで晴れていたのだが、甲ヶ山の山頂までガスが上がってきた。
尾根道は根っこの張り出しが多く、歩き難い道ではあるが、展望の良さで全てのネガはチャラに出来る。
2時間07分にて”勝田ヶ山”(1,149m)に着く。
三角点とは随分離れた所にピークがあった。
山頂より少し進むと展望が良くなる。
勝田ヶ山の山頂より少し進んだ所から”大山”、”野田ヶ山”を見る。
今日はいつもより空気が澄み切っているが、流石に日本海まではくっきり見ることが出来ず、少し霞んでいる。
広葉樹林帯の中に針葉樹林のパッチワークがあり、なんだろうとの話しになったが判らず。
勝田ヶ山からのヤセ尾根を振り返り見るが、樹木が茂っていたので、崖っぷちを歩いている感じはしなかった。
甲ヶ山への道は結構な急登になってきた。
うーん、いい展望だ!”と言ったかどうか。
今回の目的である”ゴジラの背”の取り付きに着いた。風もほとんど吹いていないので、出来るだけスリリングな通過をしてみたい。
「我がチームは凄い!」。躊躇する者は居らず、ホイホイと渡って行く。
これなら戸隠の蟻の戸渡りも問題無しだろう。
確かに危険度は大きいが、転落しても両側の樹木に掴まれば滑落は免れそうなので、恐怖感は少なくて済む。
ここはミニミニボルダーで登る。
ゴジラの背を終えて稜線を藪扱き気味に進み、2時間53分にて
甲ヶ山”(1,338m)に着く。山頂には反対側から来られた多くの
ハイカーで一杯だった。ハイカーを掻き分けて記念撮影だけして、
ゴジラの背の上部に戻り、お昼休憩とする。
今朝、大山夏山登山道の駐車場は満車だったので、大山にも沢山のハイカーが登っているものと思われる。
大山もガスが切れて大展望を楽しんでいるんだろう。(甲ヶ山を見下ろしている気がする)
写真では海岸線が判別し難いですが、肉眼では綺麗に見えていた。
ゴジラの背上部から見た”甲ヶ山”は尾根の一端にしか見えないが、南側の切れ込みは凄く、矢筈ヶ山から見るとその凄さが良く判る。ここから見るのと同じ山とは思えない。
腹ごしらえをして、下りの”ゴジラの背”を楽しむことにする。”ゴジラの背”しか面白い所が無いのだ。
”さっさと行かないとストックでケツを突くぞ!”
一瞬、躊躇していたが、後は走る去る様に通過してしまった。
下りも問題無く通過出来た。
この後、登りのおっさんが”ゴジラの背には迂回路はありますか?、
這い付くばれば通れすか?”と聞いてきたので、岩のてっぺんを歩けますよ!と答えておいたが、おっさんがどう通過するか見てみたかった。
後は何の面白みもないブナ林を淡々と下って行く。
大きなブナの木もあるが、こんなのは我々の興味の範囲外だ。
早足で歩いて1時間46分にて”船上神社”に戻り、450m先にあると書かれた”千丈滝のぞき”に行ってみる。
緩やかに下って行き、渡渉をして緩やかに登り返す。
15分程で”千丈滝”の滝口に着く。この先は奈落の落ち込みであるが、沢の岩が苔生していて滑り易く、崖っぷちに立てない。色々な場所から
チャレンジしてみるが、滝の綺麗な写真は危なくて撮れなかった。
鳥取の”ギアナ高地”と勝手に命名した”屏風岩”は凄い迫力で聳えている。この先は垂直の落ち込みだが、滝の飛沫で巧く写真が撮れなかった。さあ、下山して麓から千丈滝を見てみよう。
ひと登りした1時間56分の地点に ”勝田ヶ山三角点”があったが、これもピークではなく縦走路途中の平坦地にあった。
登山口間違いの大失敗
下調べが不十分だったのと、最初に西坂登山口に出くわしたのが間違いの元であったのだが、予定通り、朝日を浴びた屏風岩を見ながらの登山としたかった。下山後に車で屏風岩を見に行ったが、その時は逆光となっており、綺麗に屏風岩を見ることが出来なかった。しかも、東坂登山口には車が一杯停まっており、判っているハイカーは東坂登山口から登っているのだと痛感させられた。
甲ヶ山へはアプローチが長い
西登山口から往復13kmで途中に見所の無い登山道は長くて退屈なだけ。登山コースは他に2ヶ所あるが、どこからもアプローチが長い。西坂登山口からはアプローチが長い分、傾斜が穏やかで楽に登れるメリットはある。
屏風岩、千丈滝
大山アラカルト
登山口選定に失敗したので、下山後、車で屏風岩、千丈滝を見に行く。
時間的に真逆光で屏風岩、千丈滝方向にお陽さんが廻り込んでしまっていた。車で走って逆光にならない個所でこの程度の展望。
千丈滝は見付け難い程、まったく絵にならない。屏風岩の下には散策道が通っている様なので次回は歩いてみたい。
千丈滝からの沢を渡ってどんどん登ってみるが、千丈滝と違う方向に進んで行くので途中で諦めて引き返す。滝壺への道は屏風岩の道を進む様である。
道路脇にこの表示があり、踏み跡もしっかりしているので千丈滝の滝壺まで行けるものと思い、行ってみるが・・・
大山周辺の道には沢山の展望台が整備されている。折角の晴天であるので色々な角度から大山を眺めることにするが、その豹変振りが凄い、まったく違う形の山に化けてしまう。
帰路、米子道を走りながら撮った大山は崩壊部分も見えず、伯耆富士に相応しい山容をしている。
大山の崩壊は見る度に進んでいる感じがする。南斜面も崩壊が凄いが北斜面も崩壊の爪跡が凄い。数十年後には標高が変わりそうな勢いだ。