標高差:773m

2007年05月13日


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鳥取県大山町
Road Map :福崎から中国縦貫に乗り、米子道を蒜山ICで下りる。快適な蒜山スカイラインを走り地蔵峠へ。
Route Map:一向平駐車場から大山滝を見物して大休峠から矢筈ヶ山、小矢筈ヶ山、甲ヶ山を往復する。
前日の移動
 前夜、ゆっくりと家を出て、米子道の蒜山SAにて車中泊とする。 気温は暖かくシュラフを必要としなかった。
かぶとがせん
甲ヶ山、矢筈ヶ山へのアプローチ
 川床、東坂、一向平の3ヶ所の登山口があるが、大山滝を見たくて一向平からの登山口を選ぶ。一向平からの登山道は途中、崩壊で通行止めになっていると聞くが、開通したとの話は聞いていない。果たして現状は?
トータル:7時間10分(休息時間含む)
甲ヶ山 小矢筈ヶ山 矢筈ヶ山 大休峠 大山滝 一向平
9:41 10:20 10:33 11:10 12:16 13:05
下り時間:3時間24分(甲ヶ山から、大山滝壺見学含む)
登り時間:3時間39分(甲ヶ山まで)
一向平 大山滝 大休峠 矢筈ヶ山 小矢筈ヶ山 甲ヶ山
5:55 6:28 7:50 8:34 8:52 9:34
県道45号線、地蔵峠側から見た矢筈ヶ山、甲ヶ山。一向平から甲ヶ山までの直線距離は近いのであるが、
登山道は左端の大休峠から大きくUターンして登ることになる。
この先、通行止めの表示はひつこいくらいにあった。
5時55分、通行止めゲートを乗り越えて出発する。他にハイカーは誰も居ない。通行止めだから誰も来ないのか。本当に通れないのか不安になるが、無理やりにでも通るつもり。
一向平キャンプ場の広い駐車場。日曜日なのに車は1台しか停まっていない。遠くに矢筈ヶ山が見えている。
始めは崩壊帯を横断しようと思ったが、今も崩れており、一目見てとても無理と判った。
林道を10分程歩くと崩壊箇所に着いた。迂回路があり迂回路にもロープが張られ通行止めになっていた。ロープを乗り越え迂回路を通るが、なんら問題無しだった。
鮎返りの滝の直ぐ上が”大山滝吊り橋”となり、これを左岸に渡る。橋上からの展望は良いが直下の鮎返りの滝は見えない。
崩壊帯の迂回路を抜けると”鮎返りの滝”に着く。
綺麗な滝であるが樹木で全容が見えない。
滝つぼまで下りる道もある様だ。
33分で”大山滝”に着く。少し下側に展望所があり、ここから大山滝の全容が望める。更に滝つぼまで下りる道があるので下山時に寄ってみることにする。
吊り橋を渡るとヒノキ林の穏やかな広い道が続く。針葉樹ではあるが但馬の山の植林帯の様な暗い雰囲気はなく、気持ち良く歩ける散策道である。
落差43mの二段滝 ”大山滝”は日本の百名瀑に登録されており、
水量が多く迫力があった。樹木が茂り全容が見えないのが残念だ。
右イラストの説明がつらつらと書かれている。
(クリックで少し拡大します)
かつては三段滝だったのが昭和9年の室戸台風で崩壊して二段滝になったらしい。二段滝の方が男前と思う。
大山滝にあった道標。大山滝見物の軽装の人はここから先に進まない様にの標識もあった。
ヒノキ林の穏やかな道は加勢陀川から遠く離れ、川沿いの道でありながら沢音が聞こえないのが残念だ。
1時間で”地獄谷分岐”に着く。地獄谷の沢歩きをしてみたいと思っているのでに凄く興味があり、触りだけでも見たかったが、今日は先が長いので諦めて次回に残しておく。
地獄谷分岐を過ぎると登りがきつくなってくる。登山道には二色のコイワカガミが一面に咲いていた。他には小さな花が多種咲いていたが、
白い花ばかりで目を向ける程の花は無かった。
登り切ると1300mピークを廻り込む水平道となる。ここかは南面に羽を広げた様な奇異な姿の烏ヶ山を眺めながらの歩きとなる。
1時間55分にて”大休峠”の避難小屋に着く。
一向平から大休峠まで5kmの距離であり、約2時間を要している。
ほとんどが穏やかな道であり、ここまでは疲れ知らずの感じではある。
天気になるはずであったが、大山は雲に隠れ強風が吹きまくっている。気温は9℃ながら体感温度はかなり低く、手が冷たい。
残雪期に登った時には道が判らなかった1300mピークへの登りであるが、雪の無い今は登山道はしっかりと判る。只、途中は笹に覆われ薮扱き
状態がしばし続く。
矢筈ヶ山直下の登山道はU字状に掘れ込んでおり、残雪期にはこの上がスノーブリッジとなり下が空洞で水が流れ、腰までのつぼ足に四苦八苦したものだった。今はその面影はまったくないが、小枝が道に張り出し、快適に歩けるとは言えない。
2時間39分、大休峠から40分程で”矢筈ヶ山”に着く。ここまでも、山頂にも誰も居ない。風が強いので雲が激しく流れていく。背後は霞ん
でいるが烏ヶ山が見えている。
矢筈ヶ山の山頂から見た小矢筈ヶ山と甲ヶ山。前回は時間切れで目の前の小矢筈ヶ山を諦めたが、
今回は余裕のよっちゃんで甲ヶ山までにも行けそうだ。しかし、険しい山に見える。
矢筈ヶ山からは薮道の草木を掻き分けて鞍部まで下る。
鞍部から見た子矢筈ヶ山は鋭い岩峰である。
これは下山時に見た小矢筈ヶ山を登る30匹のアリンコ軍団。
アリンコを観察していると一人のおばがちゃんが張り付いて動かない。
小矢筈ヶ山を登り切る寸前から甲ヶ山をみる。小矢筈ヶ山の登りは急登ではあるが、ホールドがしっかりしていて恐怖感は無いが、一人で来るところではないと思った。
2時間57分、矢筈ヶ山から24分にて”小矢筈ヶ山”に着く。山頂は見た目と違いやせ尾根状
になっている。やせ尾根の中央付近が巾20cm程の極端なやせ尾根になっているが、樹木が
生茂り恐怖感は無い。もし剣ヶ峰の様に裸尾根なら怖くて歩けないだろう。
山頂から甲ヶ山を見ると白く登山道が見える。トラバースを終えてからの急斜面は凄い角度である。
トラバースを終えると甲ヶ山の山頂に向けての直登となる。写真は帰路時のもので、下りて来ているのは大阪からのアリンコ軍団40名。
小矢筈ヶ山からも薮道を大きく下り登り返すと見えていた展望の開けたトラバース路に出る。
ゴジラの背”を見たくて勝田ヶ山側に少し下りてみると、ゴジラの背をアリンコ軍団が登って来た。今日初めて会う人達だ。先頭のおやじは後続を見守っているが、次のおばはんが難所があるのか進まない。しばしアリンコ軍団の観察をしながらおやじと話しすると大阪から40名で来たらしい。これだけの人数ならリーダは子守も大変だろう。
3時間39分にて、小矢筈ヶ山から42分にて”甲ヶ山”(1,359m)に着く。狭い山頂からの展望は最高であったが、三角点も山頂表示も無かった。
山頂で展望を楽しんだ後はアリンコ軍団に巻き込まれない様に9時45分に下山する。
しかし、2ヶ所の登り返しがあるので、実際に下山と言えるのは矢筈ヶ山からとなる。
下山時、大山滝展望所から滝つぼに下りてみる。急斜面を下り
て行くと最後はくさりとロープが設置されている崖っぷちとな
っていた。今日の行動中、ここの斜面が一番きつかったのでは。
大山滝への滝つぼには下りてくる価値は充分あった。下の滝つぼも上の滝つぼも水がやたらきれいで水量の多い滝は迫力あり、マイナスイオンがたっぷり出ているの感じがする。
大山滝を横から見ると水量の豊富さが良く判る。
得たいの知れない動物。生々しいウンコかと思い近くで見てみると動いていた。指と比べても随分と大きい。ナメクジの1種なのか?動くウンコなのか?
県道45号線からの展望はすこぶる良く、何箇所も展望駐車場が設けられている。南から烏ヶ山を見ると綺麗な山容をしている。次は登山禁止のこの山にチャレンジするか。
同じく45号線から崩壊激しい大山の南斜面を見る。
小矢筈ヶ山への登りは一本道で逃げ場が無いが、甲ヶ山の登りは広い岩峰を赤丸のマーキングを探しながら登る。遠めでは白く登山道に見えたが、実際には登山道らしいものは無く、白く見えたのは岩に付いた踏み跡だった。
両山共、急登ながらくさり、ロープの設置が無く、ルートハンティングしながら自力で登るのが楽しい。
下山
登り時は気温の低さと強風でやたら寒かったが、下山時は気温も15℃に上がり、風が涼しく気持ち良く下山出来た。
大山滝を過ぎると通行止めを無視した観光客がパラパラと上がってくる。ロッジで”迂回路がありますよ”と教えられて来たのかもしれない。俺をパトロールと勘違いしてびびっているおっさんも居た。駐車場に戻ると大型観光バスが停まっていた。このバスが大山滝の観光者を運んできたのか。
甲ヶ山への感想
山自体は急峻でスリルたっぷりで展望が良く、申し分ないのであるが、薮扱き嫌いでハイキングしか出来ない俺には小枝が覆った登山道が頂けない。大山の登山道は良く整備されているが、大山以外は薮道が多い気がする。
次回は地獄谷の沢登を楽しみたいと思うが、地獄谷までのアプローチが1時間と遠過ぎる。
←難コースの文字に心引かれる。
甲ヶ山から1時間半で大休峠に戻り、折角持ってきたおにぎりを食べてしまう。
天気はどんどん良くなり、今日の6時出発は早過ぎた様だ。
ゆっくり登山の人は今日は良い天気に遭遇している。
動くウンコの正体
後日、ネットで調べてみると大きなものは20cm程になるヤマナメクジなるものが居て、大山特有のダイセンヤマナメクジなるもが居るらしい。”ナメクジ分布図”を見てみると色合いからヤマナメクジの様だ。日本のナメクジにこれ程の種類があるとは良い勉強になった。
ダイセンヤマナメクジはこんな色合い。
その他の山』   前回、残雪の為、矢筈ヶ岳で敗退したが、小矢筈ヶ岳、甲ヶ山まで足を伸ばす。
甲ヶ山 (1,338m)
矢筈ヶ山の登山口となる大休峠までが5.2kmと随分と遠い。今日は長時間の歩きが必要な様である。
日本の滝百選 ”大山滝”
登り時にも見た”大山滝”であるが、滝壺へ降りことの道を見付けていたので滝壺に下りて眺めてみようと思う。