京都府京丹後市丹後町袖志

2020年08月20日


日本の海岸、湖に戻る
日本の海岸、湖』  誰も行かない経ヶ岬先端の海岸は奇岩が点在する絶景であった。
丹後探検隊のHPから抜粋
  経ヶ岬は丹後半島の先端、近畿地方最北端の岬で、日本海の荒波に削られ切り立った断崖が特徴の
絶景ポイントです。 空気の澄んだ日には、遠く越前海岸越しに白山の山並みを見る事が出来ます。
  経ヶ岬の先端、海抜140mの断崖には「経ヶ岬灯台」が建ち、明治31年の点灯以来、今日まで
1世紀以上、沖合を行き交う船舶の安全を守り続けています。
  灯台からは海岸へ降りる遊歩道がありますが、整備が悪く草が生い茂っていました。
灯台から10分程下るとコンクリートで出来た古い東小屋が見えてきます。 海岸に下りると安山岩
からなる柱状節理が荒波に浸食され、何とも言えぬ壮観な風景を作り出しています。
経ヶ岬遊歩道
  二十歳代の若い頃には、春から秋まで毎週の様に釣りと素潜りで日本海に来ていたが、当時は山歩きにも遊歩道歩きにもまったく興味が無く、ひたすら海岸に立つだけであった。
  当時、経ヶ岬付近にも何度も来ていたが、周囲は急峻な崖なので、海岸に下りる道があることは、まったく知らなかった。 今回、初めて素晴らしい海岸を知った。
  今回の丹後半島は ”犬ヶ岬”と ”経ヶ岬”で終える。
経ヶ岬遊歩道
  犬ヶ岬に続き、経ヶ岬にも遊歩道があると聞いていたので、犬ヶ岬の散策後に続いて行ってみる。
袖志園地の駐車場から経ヶ岬灯台までは、結構、急峻な登りなのに、それを知らない観光者が沢山来
ていたが、今回、海岸遊歩道を下る方は皆無であった。
きょうがみさき・ゆうほどう
Road Map :国道178号線にて丹後半島の最北端にある経ヶ岬の袖志園地に向かう。
Route Map:袖地園地の駐車場から山頂展望台、経ヶ岬灯台、海岸線を周回する。
周回時間:2時間23分(海岸に下りてからの散策時間が長かった。)

丹後半島
丹後半島を周回する国道197号線をからよく見えている ”経ヶ岬”に
遊歩道があることをまったく知らなかった。
国道から見た経ヶ岬の ”201m峰”はピラミダルで格好良いが、極低山である。
袖志園地の駐車場の標高は91mであり、山頂までの標高差はたった110mであるが、
見た目通りの急峻で、観光客は登りの辛さに閉口すると思われる。
”袖志園地”の駐車場はやたら広く、日本海への展望台にもなっていた。
園地としては売店があったが、営業していなかった。 他にはトイレと東屋があるのみ。
駐車場の一番北端のワンスポットから ”経ヶ岬灯台を見ることが出来た。 展望地の表示あり。
9時27分に遊歩道から登り始める。
多分、一般観光者は、この表示を見てナメて掛かると思う。
擬木で整備された階段道もピッチが悪く歩き辛かった。
遊歩道は良く整備された階段道であるが、階段のピッチが合わず歩き難い。
程なく、”経ヶ岬灯台”と ”山頂展望台”との分岐点に着き、
”山頂展望台”への遊歩道を進むことにした。 この分岐点からの展望は良かった。
たった110mの標高差であるが、気温が高く風が通らない中での登りには
苦戦する。 普段着の観光者は来たことを後悔すると思われる。
2ヶ所に傾いた大木があり、頭を打たない様に注意して登る。
分岐点から見た眼下の荒磯。 とは言え、波の無いベタ凪ぎであった。
灯台が見える個所があった。 写真では直ぐ近くに見えるが、
ズーム写真なので実際にはもっと遠く離れている。
遊歩道の勾配が緩んで来たので、山頂は近いのか?
よく整備された遊歩道が続く。
山頂の周囲を回る様に、穏やかな遊歩道が続く。
この辺りは楽チンな道である。
標高201mの山頂東屋に着く。 ”山頂展望台”と謳いながらも、樹木が茂り西側の展望しか開けてなかった。
東屋の周囲にはツツジが沢山茂り、春には花一杯の山頂になると思われる。
”山頂展望台”からの西方向の展望には先ほど歩いた ”犬ヶ岬”と ”丹後松島”の島々が見えていた。
高台に建屋が見えたので寄り道してみると、バードウォッチング用と
思われるトーチカ風の施設が建っていた。
”灯台”へは裏道を歩くことにしたが、整備された遊歩道と違い、
草がボウボウと茂る道であった。
分岐点に戻って来た。
山頂を1周する感じで裏道を進む。
遠目では閉まっているように見えた扉は開いていた。
36分にて山頂経由で ”経ヶ岬灯台”に着く。
ここは電波塔の立っている施設内であった。
これまで各地で様々な灯台を見て来たが、”経ヶ岬灯台”はその中で一番格好悪い灯台に思えた。 しかも展望が悪いのも残念であった。
経ヶ岬・経ヶ岬灯台
  丹後半島の最北端、海抜148mの断崖に建つ白亜の灯台。
設置されたのは明治31年(1898年)で、国内に5ヶ所のみの希少な第1等レンズ
(フレネルレンズ)を使用した第1等灯台です。 2008年には、経済産業省の近代化
産業遺産にも指定され、2018年には「恋する灯台」にも選ばれました。
経ヶ岬は安山岩からなる柱状節理の発達した海食崖になっており、
『山陰海岸ジオパーク』のスポット。
”灯台”の敷地からは南東方向の一部が見えているのみで、眼下の ”経ヶ岬”先端部が見えなかった。
判り難い所に海岸へ直接下りる遊歩道分岐があった。
937mの距離表示が書いてあった。
数名居た観光者は誰も海岸への道へ進もうとはしなかったが、
おいらは標高差148mの海岸へ下る道に入って行く。
落石が堆積しており、歩き難い道が長く続く。
海岸へ下りる遊歩道は石の階段で整備されていたが、
荒廃が激しく落石も沢山あった。
樹林帯の中の展望が利かない道から海岸への展望が開けた。 海岸まではまだ遠い。
遊歩道の途中から見た海岸線は、来てみて良かったと思う程に素晴らしい展望が広がっていた。
遊歩道の途中を展望台にして、海岸線を眺める。 奇岩とコバルトブルーの海が素晴らしい。
立派な ”休息舎”が見えた。 沢山の人が訪れるた時代があったのだろうか?
後、数歩で海岸に出ることが出来る。 海岸に立つと微かな踏み跡が確認出来た。
これが説明書きにあった ”柱状節理”とはとても思えない。 風化が進んだサンゴ礁に見えた。
この後、目の前の岩峰にも行ってみる。
同じ様な岩の塊がゴロゴロしていた。 これが ”柱状節理”の風化したものとはとても思えない。
東方向へ適当に散策して行くが、海岸線とは思えず、岩登りをしている感じであった。
遊歩道の名残りであろう橋で深く切り込んだ入り江渡る。
橋の上から入り江を見る。 誰も来ていないのが寂しいが、素晴らしい景観が続く。
水溜まりはタイドプールでは無く、雨水が溜まったものだろう。 ハチの巣状の奇岩が沢山見られる。
ベタ凪ぎであったので、海岸線を歩くことが出来た。
朝の ”犬ヶ岬”と違い、風が少し吹いてくれたが、涼しい風とは言えない温度であった。
下降点に戻り、海岸の西側を散策する。
切り立った崖の向こうには ”犬ヶ岬”が望めた。
断面にくさびの跡が見られたので、砕石された岩だと判った。
後で知ったのであるが、ここの岩が ”経ヶ岬灯台”の建設に使われたらしい。
切り立った崖はあまりにも平なので、不思議に思っていたが・・・
いつまでも見ていたい海岸線から、
栄枯盛衰の ”休息舎”を抜けて遊歩道を引き返す。
”灯台”から海岸線は見えなかったが、海岸から見上げると、
”灯台”横の電波施設が見えていた。
どうも分岐点を見逃して通り過ぎてしまった様だ。
穏やかな遊歩道が続くので、そのまま進んでみることにした。
激下りであった階段遊歩道の登り返しを覚悟しながら海岸遊歩道を
進んで行くが、いつまで歩いても分岐点が出て来ない。
分岐点に立っていた道標には、灯台方向が表示されていたので、
ここから灯台までの登り返しをする。
長い水平遊歩道歩きから、違う方向から伸びていた
林道跡の様な広い遊歩道に出た。
この道は灯台建設時に使われた林道なのだろう。
林道跡の遊歩道は距離は長いが緩い勾配で出来ているので、
急峻な直登階段道より随分と楽チンだと感じた。
落石だらけとなってきた。
展望の利かない道が続いたが、一部で日本海が望めた。
2時間09分、海岸から46分で ”経ヶ岬灯台”に戻って来る。
激下り階段遊歩道の分岐点に戻って来る。
山頂への分岐点を通り過ぎる。 数少ないが灯台を目指す人が登って来た。
”灯台”からは山頂に寄ることなく、整備された遊歩道を下って行く。
再度、分岐点からの展望を見る。
この先の分岐から山頂を目指したので、ここは初めて通る道となる。
平日でもあり、広い駐車場に訪れている車は少し増えていただけだった。
2時間23分にて ”経ヶ岬”散策を終える。
遊歩道の最初の急登をすっかり忘れていた。 急階段道をこなして行く。
丹後半島 甲崎 (本庄漁港)
帰り道、国道から懐かしの ”甲崎”を見る。 ”甲崎”自体には潜ったことはないが、この裏側にある
蒲入の本庄漁港には釣りで何度も来ていた。 夜釣りで高級魚の ”アコウ”を何度も釣り上げたことがある。