〔085〕笠捨山 (1,352m)

2012年11月03日


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奈良県吉野郡十津川村
ヤマケイオンラインから
  大峰山脈南部、山村浦向の西方にある笠捨山は、仙ヶ岳、千種ヶ岳とも呼ばれる。行仙岳の方から見る山容は、まさに菅笠のような山容で、ひときわ大きくそびえ立つ。 笠捨山の山頂は二峰からなる。
大峰南部奥駈道の香精山の辺りから眺めると、双耳峰がはっきりと分かる。 その山頂付近には、名花アケボノツツジが多く、5月初旬には明るい薄紅色の上品な花を咲かせる。 西に地蔵岳の岩峰、北に行仙岳を配し、どの方向から登るにも京阪神からは2日を要する。 近年、佐田辻に立派な山小屋ができ、コースも若干整備された。 とはいえ山深くルートは厳しく、まだ気軽に登れる山ではない。
Road Map :紀伊半島を縦断するR169を南下し、下北山村からR425を西進し白谷トンネル東口に至る。
Route Map:白谷トンネル東口から行仙岳に寄り、笠捨山を往復する。
    標高差:515m
累積標高差:1,214m
関西百名山』  奥駆道は変化少なく退屈で長いだけであった。
登り:2時間35分(行仙岳往復含む)
下り:2時間09分
コースタイム:4時間56分(休息時間含む)
行仙岳(1,227m)
かさすてやま
奥駆道
  今回も奥駆道の一郭を歩いた訳であるが、紀伊山地の山は樹林帯に覆われ展望少なく、展望があっても特筆する山がないので退屈な歩きとなる。
人気の無い山
  今日、山中で会ったのは2台の車のハイカーと思われるソロの方2人だけだった。
今日の温泉
  コンビニ、売店を探しながら車を走らせていると村営温泉があり、早速入浴する。 入浴料は300円でありリーズナブルな料金であるが、村民なら130円の格安料金だった。 浴槽は極々小さいが幸い誰も入浴して居らず、貸切状態であったが、女風呂からのオバハン3名の声が筒抜けでうるさかった。 入浴料が300円なので当然、石鹸、シャンプは無いもの思い持参して入浴したが、上質な石鹸とシャンプが常備されていた。 村民はこれで130円で入浴出来るのは有難い話しだ。 公衆温泉としては湯温が高く、
酸性湯なのか肌にピリピリ来る感じが気持ち良くお気に入りの温泉になってしまった。
十津川村にコンビニが無い
  道の駅、小さな商店は5時過ぎには閉店してしまいコンビニを探す訳であるが、十津川村を幾ら走れどコンビ二どころか人家も少なかった。
  この事は当初から判っていたことであり、道中で買出しするはずがあれよあれよで十津川村に入ってしまい、兵糧攻め状態に合ってしまう。
結局、片道35km離れた新宮の市街まで車を走らせ最初に見付けたコンビ二に飛び込み、今日の晩飯と缶チューハイ、明日の朝飯と昼飯を仕入れることが出来た。
今日の寝床
  コンビ二から25km程を戻った駅の道 ”奥熊野古道ほんぐう”で車中泊とする。 コンビ二で買ったおでんをあてに缶チュウハイを呑み8時過ぎには爆睡状態になる。 夜中にトイレに行った時には満天の星空だった。
遅い時間の出発となってしまったが
11時42分に鉄製階段を登り始める。
本来なら ”白谷トンネル”の東口にある広い駐車場に車を停めるの
だが東口駐車場は工事中であり、登山口前の狭い道路脇に車を停める。
先行車は2台のみ、間に車を滑り込ませる。
階段以外では展望の利かない普通の薮山。
階段は登山口だけと思ったが、その後もどんどん階段が出てくる。 歩き易くて良いのだが風情は台無しだ。
15分登った所に展望の良さそうな岩があったのでよじ登ってみる。
好きな岩山の展望であったが、以後、この山を通ることはなかった。
最後の一番長い階段、下りは楽出来る感じがする。
なんで? と思うほど階段が現れる。
階段が無くても充分歩ける斜度なんですけど・・・
最後の階段を上がり切ると展望が開けた。
当然、こんな山知っている訳はなく後で地図を見て調べた。
43分にて何やらの分岐に着く。 ”行仙岳”まで5分と書いてあるが、地図を持っていないのでどこの山か判らない。
たった5分なので行ってみる。
大きな木を潜る。 階段さえなければ普通の登山道だ。
47分にて”行仙岳”(1,227m)に着く。大きな電波搭がたっており、
展望は良好だったが、大した展望ではなかった。
”行仙岳”に向っている途中の朽木にドデカイ ”サルノコシカケ”が
生えていた。目を見張るデカサだった。
この山々も見ていた時点では何も判らず、帰宅してから地図で山名を調べたもの。
今日はノープランなもので、紀伊半島のどの辺りの山を登っているのかも判っていない。
早々に目的地 ”笠捨山”に向う。
薮山の尾根道であるが雑木林で明るく雰囲気は悪くなかった。
紀伊山地の山でこれだけの展望のある山は少ないが、
これは電波搭建設の為に樹木が切り込まれているからだった。
登って行きたいのに道は穏やかに下って行っている。
尾根筋の紅葉は3日前の強風で散ってしまっている様だ。
1時間15分で ”行仙宿山小屋”前を通過する。 薪が積んであり
営業小屋にも見えた。 小屋の中の見学は下山時にする。
巨木あり、樹種は判らない。
鞍部に下りてからは木の根っこむき出しの登りに
反転する。 山影になると寒々しい。
1,246mのピークに着くが、山名表記は無かった。
未だ ”笠捨山”を見ていない。 同じ様な景観が続くのみ。
尾根筋を南に向けて歩いているので先に見える山は全て逆光になってしまう。
ここから見て2つ目のピークが ”笠捨山”の様だ。 まだまだ遠い。
展望の無い尾根道であるが、時折、展望が開けてくれる。
登り済の山もあるのだろうが、こんな特徴の無い山を同定してもしょうがないわなー
退屈な歩き中に奇妙な樹木を見付けた。
ハムナプトラーの吼える顔に見えてしまった。
谷側に広がる紅葉はこの程度。
3つ目のピークに登り目の前に聳える ”笠捨山”を見る。
折角の山頂景観なのに逆光が悔やまれる。
3つ目のピークに登って行く。
最後の斜面を登る。
”笠捨山”から南に伸びる山々を見る。 木に隠れているピラミダルな山は生意気にも
”槍ヶ岳”の名が付いているらしい。 南から登る道もアップダウンが多そうだ。
登り途中から歩いて来た最後のピークを振り返り見る。
何故か枯れ木が多くなり、殺伐とした感じとなる。
山頂の石仏と我がリュックで記念写真代わりとする。
2時間35分にて ”笠捨山”(1,352m)に着く。
1つ目のピーク ”行仙岳”は遥かに遠い。 ”行仙岳”には巨大な
電波搭が建っているので判り易い。 それにしても長い尾根筋だ。
カメラを置く適当な杭が立っていたので寂しい後ろ姿を撮っておく。
この時 「山歩きって面白くないなぁー」と思っていた。
下山途中で3つ目のピークを見る。
見えても薮が邪魔してこの程度。
すぐお隣の ”笠捨山”の ”東峰”に寄ってみる。
ピーク感はなく、デカイ反射板が2つあり風情が無い。 直ぐに下山する。
方向を変えて”槍ヶ岳””地蔵岳”を見る。
どちらも山頂からは展望の無い薮山らしい。
下山時最初の登り返しは結構手強かった。
登り時に気になっていたブナの変木。 池木屋山で見たケンタウロスの木にそっくりだ。 ブナはこんな格好になり易いのだろうか?
鞍部に下りて又、登り返す。
下山なのに登っている方が多い感じがする。
3つ目の鞍部に向けてどんどん下って行く。
下山時、2つ目のピークから最後のピーク ”行仙岳”を見る。
営業小屋ではない様なので中を覗いて見る。
修験者色が濃い感じだった。
下山1時間15分にて ”行仙宿山小屋”に戻る。
分岐からはやっと下りのみとなる。 鉄製階段は予想通りに楽チンな
下りとなる。 下り2時間09分にて ”笠捨山”を終える。
行仙岳分岐に向けて長い登りが続く。
分岐までと言ってももう一度、行仙岳に登るのとほとんど変わらない。
十津川村 ”南部老人憩の家”の村営温泉で汗を流す。
'12年度の関西百名山遠征
11/03 11/03 11/04 11/04
額井岳 笠捨山 玉置山 五大尊岳
”行仙宿山小屋”の前は ”佐田ノ辻”と称された分岐と
なっており ”浦向道”との合流点になっている様だった。