〔080〕北 岳 (3,193m)

標高差:1,657m

2011年10月10日(当時62歳)



山梨県南アルプス市芦安芦倉
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Road Map :中部横断道を増穂ICで下りて身延まで南下し、県道37号線を奈良田まで北上する。
Route Map:奈良田からシャトルバスで広河原に入り、白根御池小屋、肩ノ小屋を経由し北岳に登る。
            今回は北岳山荘で宿泊する。
広河原 白根御池分岐 肩ノ小屋 北 岳 北岳山荘
7:21 :24 12:09 13:21 14:28
登り:5時間23分(北岳山頂まで)
下り:1時間01分(北岳山荘まで)
コースタイム:7時間07分(北岳山荘まで。 休息時間含む)
前日の ”鳳凰山”登りでで足が壊れる。
今回の目的山は北岳、間ノ岳のリベンジ、農鳥岳への登頂であったが、3連休では山小屋が混雑するので、一日は鳳凰三山に登り、時間を潰すことにしたが、標高差が北岳より大きいことを知らず、普段の運動不足から本ちゃんを迎える前にちゃんと歩けない程、足が壊れてしまった。
日本百名山』 10月10日は晴天の特異日、よって7年越しのリベンジが成功した。
6時30分の始発バスには6名しか乗車しなかった。 多くのハイカーは始発時間の早い ”夜叉神峠”に行っている様だ。 現在は ”マイカー規制”されている林道であるが、'04年の夜中にマイカーでここを通ったが、道は狭く、トンネル内は屈曲しており、18kmもある林道には泣かされたものだった。 バスの一番前に座り、それを懐かしく思い出した。
奈良田発の始発便は6時30分と遅く、その間、昨夜、晩飯をご馳走に
なった静岡の ”やくざの親分”風のオヤジと、運転手、車掌と談話し、
時間を潰す。 バスの運賃は千円のはずであったが ”マイカー規制協力金”の名目で+百円取られたので、マイカー規制して金を取るのはおかしい、林道整備協力金にすべきと散々文句を言ってしまった。
車掌さんも同感と言っていた。
野呂川に掛かる長い吊橋を渡り、山歩きを開始する。
昨日の ”鳳凰三山”でのダメージが残っており、
平地を歩くのにも足に痛みを感じる始末であった。
7時20分に ”広河原”に着く。 さすが10月10日の晴天特異日
だ。 前回もこんな晴天だったが真夏の登頂だったので上がってくる
ガスに抜かれ、山頂ではガスって何も見えなくなってしまった。
今回はそれのリベンジである。
吊橋を渡って直ぐの場所に ”広河原山荘”が建っていた。
ここで ”夜叉神峠”からの乗合いタクシーで来られた姫路(太子町)の
御夫婦と出会う。 御近所なので同じ関西弁で直ぐに打解けてしまった。
前回は ”大樺沢”から ”八本歯のコル”に登り、沢道の楽しさを堪能したので、今回は詰まらないであろう尾根道を行くことにする。
太子町からの御夫婦と着かず離れずで歩くが、
付いて行くのが一杯一杯で、苦しい登りを強いられる。
明るく雰囲気の良い尾根道であるが、勾配は一環してきつい。
足に昨日の疲労が残っているのできついと感じるだけかも知れない。
1時間22分登り続けた地点に読めない個所もあったが、
”あと20分で急登終わりです”の手書きプレートがあった。
が、逆にまだ20分も急登かよー! と思ってしまった。
要所に休憩の広場があるが、いつも通り ”牛歩、休まず”の
作戦でゆっくりではあるが標高を稼いで行く。
1時間37分で急登は終わり、水平道となる。
ここから ”白根御池小屋”までは散策気分の歩きと行きたい所であるが、
足は疲れて動かない。
”鳳凰三山”への展望が得られる様になって来たが、
ここからは ”地蔵岳”は見えていなかった。
太子町の御夫婦はここから ”大樺沢二俣”に出て ”八本歯のコル”に
向かう様であるが、俺は ”草すべり”から ”北岳”を目指すことにする。
2時間03分にて ”白根御池小屋”に着き、ぐったりと休憩する。 ベンチに座ってしまい、
小屋の様子を見に行く元気はなかった。 多くのハイカーが休息しているが、大半は下山者であり、
今日、登って来るハイカーは少ない。 ここで12分休憩して出発する。
”白根御池小屋”の直ぐ横にある ”白根御池”。 溜まり水で綺麗くはないが、
”鳳凰三山”とのコントラストが抜群に思えた。 残念なことにまだ ”オベリスク”は見えていない。
草すべりの斜面を前泊のハイカーが続々と下山して来る。
東京から来られた70歳のハイカーと登りが同期するが、このジジィ、ペースは遅いがまったく休憩せずに登り続けるので、息切れで小休止
するおいらは引き離すことが出来ず、最後まで一緒のペースだった。
年に2回、北岳に登り、北岳10回目の猛者だった。
小さくジグを切って登る ”草すべり”の斜面が堪える。
苦し紛れに刻々と変わる ”白根御池”ばかりを見ていた。
”草すべり”を登り切ってしまうと、白砂の ”鳳凰三山”の ”オベリスク”が見られる様になってきた。
”北岳”側から見る ”オベリスク”は尖がり具合が悪く、他の山から見る ”オベリスク”より格好が悪かった。
”小太郎山分岐”の広場に着く。 ここから ”小太郎山”への登山道がはっきりと見え、
最近、栃木の山友からここを歩いたとの連絡があったので、余裕があれば行きたいと
思っていたが、今日の体調では断念することにした。 仙丈、甲斐駒の展望が抜群であった。
”草すべり”以後は傾斜の緩い展望の良い尾根道となる。
3時間52分にて ”右俣コース分岐”着く。
前回の ”北岳”ではここから二俣へ下山した
が詰まらない道だったと記憶している。
至福の24分の休憩を終えて、最後の重労働に入る。 小屋の屋根
には沢山のはシュラフが天日干しされていた。 混雑する小屋泊まり
では自分のスペースが確保出来、隣りからの攻撃も受け難い
シュラフが最適と思う。
4時間48分にて、前回 ”北岳”からの下山時に通った
”肩ノ小屋”に着く。
”北岳”の山頂が見えて来た。 こうなると疲れている足でも勝手に進んでくれる。 初冠雪を終えたはずの ”富士山”は雪が解けてしまったのかどす黒いままだった。
山頂は近い、頑張るぞー! と気合を入れるが、山頂ではなかった。
6時間丁度で ”北岳”(3,193m)に着く。
晴天下、全ての山が見えておりリベンジが達成出来た。
先月、登った ”富士山”も祝ってくれている感じに思えた。
山頂には2人のハイカーが居るのみ。 1人はお昼寝中だった。
今日は静かな山頂であるが、昨日、1昨日はハイカーで一杯だったと想像出来る。
”鳳凰三山”から ”北岳”を見たのは昨日のことだった。
”富士山”から見た ”北岳”は同定は出来なかった。
山頂で6分程展望を楽しんだ後 ”北岳山荘”に向かう。
明日も天気が良ければ、”間ノ岳”から、ここ ”北岳”を見ているはずだ。
”北岳山荘”方向へかなり下った地点から ”北岳”を振り返り見る。
”北岳山荘”は近くに見えたが中々着かない。
転ばない様に気を付けながら急ぎ足で山荘に向かう。
”八本歯”への分岐に着く。 当初、ここから下山して崖っぷちの
トラバース路を再度歩きたいと思っていたが、地図で確認すると
遠回りになるので、今日の体調不良から割愛した。
7時間07分、北岳から1時間で ”北岳山荘”に着く。
扉は閉まっており、周辺には誰も居らず、一見、営業して
いない様に見えたが、しっかり営業はしていた。
北岳山荘泊
  明日の弁当込みの3食付で頼むと9千円也。 今日は定員150名の所、宿泊者は
25名のみ、予想以上のガラガラ状態で作戦が当ったと喜ぶ。 フロントにお願いして太子町の御夫婦と同じ夫婦部屋に入れて貰う。
まずは太子町の御夫婦と5百円の缶ビールで乾杯。 旦那(64歳)がクライマーで、奥さんが日本百名山キラーだとか。 旦那はしぶしぶ付いて来ているらしい。
奥さんは日本百名山達成に向けてやるき満々にだった。
山荘での夕食
  夕食は17時からで、当然、食堂はガラガラ。 小屋泊まりでこんなに空いているのは初めて。 食事はおかずがてんこ盛りで、しかかも美味い。
又、缶ビールを呑むとおかずが多くご飯は一杯しか食べられなかった。 20時消灯。
  中二階を入れて定員20名の夫婦部屋には3組の御夫婦と俺のみ。 当然、布団1枚に一人であり、毛布は一杯余っていた。 部屋の窓から富士山が見える最高の立地。
こんな山小屋泊まりなら毎回泊たいと思う。
  太子町の坂口さん御夫婦を始め、埼玉からの御夫婦、東京のフランス料理のシェフ
夫婦と消灯まで山談義を続ける。 皆さん、楽しい時間有難う御座いました。
'11年度の南ア遠征
    10/09    10/10       10/11  
   鳳凰山 → 北岳 → 間ノ岳、農鳥岳
きただけ
ここでラーメンを食べたいと頑張って来たのでためらわず900円の
ラーメンを注文する。 持参のおにぎりとラーメンでで昼飯とするが、
汁物は喉通りが良く最高に美味かった。
”肩ノ小屋”のテラスからは ”富士山”が見える大展望であった。
休憩中の話し相手は70歳と74歳のジジィ2人、皆さんお元気だ。
”北岳山荘”前から明日登る予定の
”中白根山”への登山道を確認しておく。
2023年12月26日改定