芦屋ロックガーデン

兵庫県芦屋市奥山

2017年06月23日



Road Map :阪神高速を深江ICで下りて、芦屋の高級住宅街を滝の茶屋に向かう。
Route Map:滝の茶屋を基点に左回りで荒地山〜横池〜風吹岩〜万物相を周回する。
芦屋ロックガーデン
何度来ても見所が多くて飽きない山域である。六甲山系では一番楽しい山域であり、六甲最高峰へは行く必要がないと思っている。
来る度に次に登りたい所への思いが広がり、次は奥高座ノ滝から荒地山へ抜けたいと思っているが、道はあるのだろうか。
ウリボウには合えず
下山中に登り方向のおばさんから下にウリボウが居るとの情報を得ていたので、絶対にウリボウに合いたいと探したが、見付からなかった。
親イノシシは狂暴化する時があるが、よちよち歩きのウリボウは可愛いものである。
    標高差:388m
累積標高差:632m)
急に懐かしの荒地山に行きたくなった。'04年03月には2週続けて登っており、その後には'16年04月に登っているが、荒地山からの下山で道間違いをしてしまい、潜り岩、岩梯子を通れなかった。
なので久し振りとなる岩梯子に行ってみたくなったのだ。
荒地山(549m)
登り:1時間55分(荒地山まで)
下り:1時間56分(荒地山から)
コースタイム:3時間51分
兵庫100山』   六甲山系では荒地山、ロックガーデンが展望良く一番面白い山域である
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駐車場の直ぐ上に綺麗な水洗トイレがあるが、滝の茶屋を過ぎた所にも
トイレがある。
平日の金曜日とは言え、滝の茶屋の駐車場は狭くて直ぐに満車になってしまうので、今回も朝早くに来た。お蔭で3回目のP.P(ポールポジション)をゲットすることが出来た。6時42分に歩き始める。
直ぐに”高座ノ滝”着く。ここまでは芦屋の高級住宅街に住む金持ち連中の毎日ウォーキングコースになっている様で、朝早くからジジババがたむろしている。
毎度、お馴染みの滝の茶屋の中を抜けて行く。
高座谷沿いの登山道に入ると直ぐに不動明王の立つ”中の滝”に着く。これまで、ここを何度か通っているが、滝ファンになる前の話しで、
これを滝とは認識せずに通り過ぎていた。この小さな滝に滝名が付いているのが驚きである。
高座ノ滝から岩盤道を一登りすると、高座谷への分岐に着く。
今日は”奥高座ノ滝”へ行くのが第一目的なので高座谷へ向かう。
堰堤の上流側はたっぷりと土砂が溜まり、広場状になっていた。
高座川には砂防堰堤が数多くあり、その都度、高巻きする必要がある。ここからも樹林越しに二筋の堰堤からの落水が見えている。
この辺りから先の登山道は崖崩れで登山道の大半が形を留めていなかった。最近の雨で緩んだ崖崩れ斜面を何度か横断することになる。
今日は普通にハイキングして帰るつもりだったのに、なんてこったい!
何度か渡渉するが、沢水は少なく、飛び石も整備されているので問題無しに渡ることが出来る。高座川の沢水はいつも綺麗だが、上流にはゴルフ場やホテルがあるので、ここの沢水だけは口にしたくない。
この道標には”通行禁止”の文字が落書きで禁止に×が入っていた。
スリップ事故ありとも書かれているが、昔通った道であろうなので、
通行禁止の方向に向かう。
崖崩れ個所をトラバースして堰堤を越えても、その先の登山道は消失していた。これなら風吹岩から下った方が楽だったかも知れない。
風吹岩側から下って来る登山道の分岐に着いた。沢沿いの登山道が崩壊していたので、この道を下った方が良かったのかも知れない。
堰堤の上に2匹の犬が居たので一瞬ビックリしたが、動かないので置物と直ぐに判った。こんなの単なる粗大ゴミである。持って来た方は片付けておいて欲しい。それより堰堤の内側には綺麗で大きなニシキゴイが優雅に泳いでいた。これも誰かが放流したものであろうが、こちらは歓迎したい。
分岐からは沢登りが始まるのかと思ったが、少し沢を登ると左岸にちゃんと登山道があった。後は登山道を歩く。
49分にて”奥高座ノ滝”、”キャッスルウォール”の分岐に着く。滝ファンになる前は、小さな滝を見て何が面白いと思っていた滝で
あるが、今回はわざわざ”奥高座ノ滝”を見る為にやって来た。
分岐から4分程で”奥高座ノ滝”に着いた。表示は何も無かったが間違いないだろう。
左岸からも小さな滝が流れ落ち、もの凄く雰囲気が良い所だ。
登山道は更に続いており、ここからも荒地山に登れる様だ。
左岸にある”無名滝”には滝水が殆ど流れていなかった。
右側の岩盤を登れば中間の滝壺を見に行くことが出来るのであるが、今日は楽チンハイキングなので、無理はしないでおく。
ここからでは ”奥高座ノ滝”は3段の小さな滝にしか見えないが、
上流にはもう2段、滝が続いているのが見えたので、5段の滝と言えるかも知れない。先日の雨で水量は普段より多い方と思える。
分岐から少し登ればキャッスルウォールの取付きに着く。土日の昼間なら誰かが張り付いているのだが、今は寂しい岩峰である。
今日は2つ目の目的地である”岩梯子”を通りたいので分岐に戻り、
キャッスルウォールに向かう。キャッスルウォールの下端はここから
樹林越しに見えている。
更に少し左にR.Cの下山ルートがあるのだが、これとて危険なので、今日は割愛しておく。今日は楽チンハイキングなのだ。
急に
キャッスルウォールの左縁ならフリーで登れるのだが、そんな事をしても危険なだけで意味も無い。
以前、行ったことがあるが、途中にはキャッスルウォールのテッペンに行く道もある。
通常の登山道でキャッスルウォールをパスするが、これとて中々のハードな登りである。
尾根筋の縦走路に出るが、樹木で覆われて”荒地山”の全容が見えない。
仕方なく昨年の4月に同じ尾根筋から撮った写真を転載しておく。
懐かしい”岩梯子”での思い出
'04年3月に相棒と荒地山に来た時、岩梯子でおばさんが先行していたので2人で順番待ちしていたのであるが、おばさんが途中で動かなくなってしまった。待っていて業を煮やした相棒は突然登り出し、おばさんを助けることなく、一人でも登りが困難な岩梯子の途中でおばさんを抜いてしまった。なんと言うマナー違反か!
しばらく樹林帯の展望の利かない道を進んで行くと
”岩の殿堂”に入って行く。荒地山で一番面白い所だ。
”岩梯子”を登り切ってから振り返り見る。
おばさんに取っては困難だったのか知れない懐かしの”岩梯子”を楽しく通過させて頂く。
”潜り岩”を見付けることが出来た。相棒と来た時には、おいらは潜り岩を通らず右手の岩峰へエスケープしたはずであるが、今、その岩峰を見ると危なくてエスケープ路では無いと思えた。なので潜り岩を抜けることにする。
岩の殿堂を登って行き、これも懐かしの”潜り岩”を探す。
”岩梯子”には立派な名前が付けられているが、”潜り岩”には名前が付けられいない様なので、勝手にそう呼んでいるだけ。
”潜り岩”を抜けてから振り返り見る。 この辺りはどこからも展望地であり、芦屋の海岸が見えているが、今日は湿度が高く見通しが悪い。
今となっては笑い話となってしまうが、相棒はザックを背負ったままでここを通り抜けようとして四苦八苦、結局、ザックを外して通り抜けることが出来た。その記憶が鮮明に残っていたので、ザックを外して通り抜けるが頭を2〜3度ぶつけてしまう。
展望としては開けているが、景色としてはまったく面白くない。送電鉄塔の横に小さく”風吹岩”が見えていた。数十分後には風吹岩から荒地山を見ることになる。
下に見える登山道が潜り岩に至っている。この岩峰をエスケープ路として使った記憶が残っているが、本当にここを登ったのか疑問である。ならば他にエスケープ路があったのか?
岩に小さなステップが切ってあったので、ロープに頼らずに登ってみるが、結局、最後はロープに助けて貰った。
眼下には高座谷があるのだが、樹木に覆われて沢筋はまったく見えてい
ない。これが六甲山系の面白くない所だ。
岩の殿堂には決まった登山道は無く、どこでも歩ける。
歴史を感じる手作りの梯子が出て来るが、これはやばそうなので右に迂回した。この梯子は哀愁があるので、作り直さずにこのままオブジェにしておいて欲しい。
芦有道路のゲートへの分岐があったが、文字は褪せて殆ど読めない状態となっていた。
楽しかった岩の殿堂は終わり、山頂部のフラットに登山道に入る。
昨年、荒地山からの下山時に道間違いした分岐を確認出来たが、分岐には道標が無く、間違ってもおかしくない場所だった。(言い訳)
だらだら歩きで1時間55分にて”荒地山”(549m)に着く。
この山頂には展望が無いのは判っているので通り過ぎるだけである。
山頂に立っていた観光マップ。七右衛門の事が長々と説明されているが、その洞門が地図のどこにあるのかが書かれていない。地図はクリックで拡大します。後日談であるが ”七右衛門嵒”とは潜り岩のことらしい。
これで一つ賢くなった。
途中にあった展望所からはゴルフ場と六甲山脈が見えているのみ。
荒地山の山頂からはしばらくフラットな道が続くが展望所から先は急な下り道に転じる。
荒地山からの下り21分にて六甲最高峰への登山道に出る。
終始、展望の利かない道であるが、下るに従いに小さな沢沿いの道となり雰囲気はかなりよくなって来る。
”横池”への分岐に出たので ”横池”に寄ってみる。
六甲山への本道は雨水の排水が悪いのか、ハイカーが多いのか、登山道はU字状に大きく凹んでいた。
分岐から直ぐに”横池”に出た。水面には白い物が見えたので近付いてみるとハスの白い花だった。
真っ赤なハスの花だったら嬉しかったのだが・・・
”風吹岩”の横にこんな岩峰があったなんて記憶には残っていない。
下山41分にて”風吹岩”に着く。
”風吹岩”のてっぺんに立ち、展望を楽しむ。天気は良いのだが、湿度が高いせいか見通しは悪い。
荒地山の前後がフラットな道なのが、山の形からよく判る。
9年前にはここからに万物相、A懸垂岩が見えていたが、今は樹木が茂り、まったく見えなくなっていた。
展望地としての風吹岩の魅力が無くなっているので、樹木を伐採してくれー!
風吹岩には昔と同じく、3匹のネコが居た。昔と同じネコなのか、世代交代しているのかは判らないが、クロネコは同じネコに見えた。
これがハイカーの踏み跡で掘られたものだとしたら凄いことだ。
今日は平日なのに若いハイカーを含めどんどんと登って来ている。
ピラーロック跡、万物相に寄ってみる。現在、ピラーロックは崩壊して現存しないらしい。
いつもは芦屋地獄谷を登ってA懸垂岩経由で万物相に来るのであるが、今日は万物相からA懸垂岩を眺めるだけに留めておく。
風化した花崗岩なので、ハイカーが通る毎に痩せて行っているんだろう。
道標が無く、全てが登山道の万物相をウロウロすると迷子になるので、今日は定点観測に留めておく。
ゆっくと万物相を見渡して、今日は地獄谷には行かずに同じ道を引き返す。
なんて事はないV字溝を登って行く。
登山道で下山している途中に進入禁止の印が目に付いた。
印が付いていると行ってみたくなるのが人情である。
目の前にはA懸垂岩、右手には万物相が見えていた。ここは立派な展望地ではないか。ただ、これ以上先には行けないので進入禁止となっていたのかも知れない。
左手へ登ってみると展望が開けた。何故に進入禁止なのか?
高座の滝からは岩峰の登山道が続き、これを総してロックガーデンと呼んでいるのだろうが、ハイキングコースとしてはハード過ぎると思う。
いつも気になる左側のゴツゴツの岩峰はフリークライミングで登れそうに見えるのだが、実際はそうは行かないのだろう。ここで写真を撮っていた広島からのハイカーと話しする機会があり、広島の面白い山を教えて貰ったが、結局、一山も覚えていない。
平日なのにジジババを筆頭に山ガールも沢山登って来る。兵庫の山ガールは”もどき”が殆どであるが、今日は洗練された本格派の山ガールが多かった。私で良ければ無料でガイドしますよ。
おいらより若いハイカーが ”ハアハア”言って登って行くのを見ると、おいらより体力が無いのか! と嬉しくなる。
滝音が聞こえ出すとゴールは近い。登山道から”高座ノ滝”を見下ろす。
下山時には”高座ノ滝”にはお陽さんが当たっていたが、お陽さんが当たり過ぎても綺麗な写真は撮れない。滝の写真ってほんと、難しい。
荒地山からの下山は1時間56分にて駐車場に戻ることが出来た。狭い駐車場なので仕方がないが、平日でも満車状態であった。ロックガーデンに朝早く来る理由はここにある。
'04年03月に出合ったウリボウ。