兵庫県赤穂郡上郡町

2017年09月29日


兵庫100山に戻る

兵庫100山』   数多い偽アルプスの中では、展望の良いピークが多く優等生の山だった。
上郡アルプスは5〜6年前に整備されたと聞いていたが、その内、冬になったら行こうと思いながら忘れてしまっていた。先日、十年(山名)で上郡からのハイカーと出合い、上郡アルプスに行っていないことを思い出し、冬ではないが行ってみることにした。何故、冬に行こうと思っていたのかは、低山で暑いだろうと思ったからであるが、9月末となり気温も充分下がったので、暑さは問題ないだろうと判断した。
上郡アルプス
  兵庫県近郊だけでもアルプスの名を語った山が沢山あり、大体ががっかりする偽アルプスであるが、上郡アルプスは和気アルプス、播磨アルプスに続いて展望を楽しめる面白い偽アルプスであった。
  超低山であり展望の良い分、陽当たりが良いので夏場は避けた方が良いと思う。 冬場になっても積雪すること無い山だろう。

上郡アルプス
かみごおりアルプス
Road Map :R2を有年にてR373に入り、北進して上郡市街に入りコープこうべの北側に向かう。
Route Map:本丸跡への登山口から大鳥山〜一本松〜大観峰〜羽山を経由して登山口Aに下山する。
登り:58分(登山口@から大鳥山まで)
下り:1時間16分(大鳥山から登山口Aまで)
周回:3時間09分(鍛冶山往復時間含む、登山口Aまで、町道歩き時間8分を含まず。)
大鳥山 280m
鍛冶山 277m
一本松 290m
大観峰 280m
美女平 200m
羽山   193m
登山口に面白い注意書きがあった。山の標高は笑ってしまう程に低いが、登山口の標高は30mなので、山頂までの標高差は充分あるのだ。
ここから少し入った所の墓地に駐車場があるが、今日は登山口の目の前が空いていたので、ここに車を停める。ここから直ぐ近くのコープこうべに車を停めるハイカーも多いらしいが、ザックを背負って駐車所から出て行く勇気はない。 気温は18℃、9時42分に歩き始める。
    駒山城跡説明板駒山登山路簡易地図
まだ歩き始めで調子が出ないので、平坦コースを選ぶ。
”岩ボココース”の方が展望は良さそうだ。
岩が点々と出ている巾広い登山道を進んで行くと、分岐となった。
合流点に着いてから、展望を見る為に ”岩ボココース”を少し戻ると、展望地に標識が立っていた。
展望地からは上郡の市街が望めた。 標高は低いが高度感はあった。
歩き易い綺麗な登山道が本丸跡へ伸びていた。 本丸跡が ”生駒山”らしい。
通常、馬蹄跡なるのものは岩肌に馬の歩幅で凹みが付いているものなのだが、ここでは1ヶの凹みしかない。
よくぞ、これで ”馬の蹄跡”と付けれたものだ。
17分程で ”馬の蹄跡”の表示がある岩峰に着いた。
岩峰に登り切り、振り返ると展望が開け、千種川と上郡の市街が望めた。 雰囲気は高御位山によく似ている。
展望が開け多くのピークが見えたが、歩いている時点では、どのピーク名も判らなかった。一本松の山頂に2本の樹木が見えるのが印象的だった。この2本のシンボルツリーが後の同定にすごく役立った。
本丸跡を山頂と表示されていた。
所々で展望が開け、退屈しない道だ。
井上路と名が付いた登山道を見てみると、結構、急な道に見えた。
歴史とか謂れはどうでもいいです。
こう言う岩峰も出て来て、ますます退屈しない。
上に案内看板が見えているので、この上が本丸跡のようだ。
何て読むのかまったく判らないが、岩に普通に彫られていた。
城のことはまったく知らないし興味もないが、白旗城の方が格上なのが面白い。
35分にて ”本丸跡”に着く。遺構は何も無く、広場があるだけだった。
気になるので正面に廻ってみると、仏像が祀られていただけだった。
”本丸跡”から下って行くと、コンクリート作りの不気味な物があった。
道標に従って進んで行く。
殆どが土砂で埋まった堀があるだけだった。
城跡よりキノコを見ている方が面白い。
42分にて ”二の丸跡”に着く。 ここも何の遺構も残っておらず、広場になっているだけだった。 城跡巡りなんて何も面白くは無い。
これが ”二の丸跡”から下りて来た側の堀。
標識には ”はね上げ橋跡”と書かれていたので、
どんな構造なのか略図くらい欲しい所だ。
鞍部への下り始め地点から見えたピーク。山頂に2本の木が見えたので一本松のピークだった。
ピークを目の前して大きく下って行く。
”大鳥山”への登りはロープ場となっていたが、ロープの助けがいる程の登りではなかった。
”大鳥山”への登り途中から振り返りみた生駒山(二の丸跡)
58分にて ”大鳥山”(280m)に着く。山頂のアニメの標識はファミリーハイキングでは子供に受けるのかも知れないが、ソロのおじんでは力が抜けてしまう。 アニメの山頂標識は別にして、山頂からはすこぶる展望が良かった。
大鳥山の山頂から登って来た生駒山を見る。
同じく山頂から北東方向の大枝新の集落と蛇行する千種川を見る。
同じく、山頂からこの後下山して行く ”一本松”から始まる尾根筋を見る。
登山道はしっかり付いているのだが、一面がシダに覆われだし、登山道が見なくなってきたので、引き返そうかとも思ったが・・・
大鳥山から北方向に伸びる縦走路に入り ”鍛冶山”に行ってみることにする。
アカマツの茂る雰囲気の良い所に出ると展望が得られた。
シダ原を我慢して歩くと、下草のない登山道に出ることが出来た。
北方向の展望が得られ、見えているのが山名になっている鍛冶集落の様だ。
愛宕山(411m)が見えているはずであるが、同定は出来ていない。
大鳥山から20分程で ”鍛冶山”(277m)に着く。 ピーク感はまったく無く、展望も無く、ここまで来た値打ちが何も無かった。
何やら表示が見えて来たが、周辺に展望はなさそうだ。
数々の山を歩いているが ”ぬた場”に説明板があるのを始めて見た。 ここは学習の森か?
三角点から更に奥に入ってみると展望のありそうな広場があったが、展望は無かった。代わりと言っては何だかであるが、ぬた場があった。
往復45分程で大鳥山に戻り、周回を続ける。
腹が減ったので菓子パンをかじりながら大鳥山へ戻って行く。
大鳥山に戻り周回路に入る。次のピークの ”一本松”は目の前だ。
何の木か知らないが、どこからでも見えていた一本松のシンボルツリー。
周回路に入り、振り返り ”生駒山”を見ると、山の形が変わって来た。
自慢げに ”ここが一番の高所です。”と書かれていたが、大鳥山より10m高いだけだ。この山頂表示板を括り付けられているのが松の木であり、周辺にはこの松の木しかないので ”一本松”と名付けられた様だ。
大鳥山から7分程で ”一本松”(290m)に着く。更に気に入らない山頂表示板が立っていたが、ここが上郡アルプスでは最高峰であり、360°の展望が得られた。
北側には先ほど登った鍛冶山も見えていた。
続いて3本目のロープ場を下る。路面は粘土質なので雨が降れば濡れて滑り易くなるのでロープの助けが必要になるのだろう。
一本松から下り始めて2本目のロープ、長い下りが続くがロープの助けがいる程の傾斜ではなかった。
展望の良い岩場ピークに出る。このピークは展望抜群であるが、名前は付いていない様だ。名前を付けるのであれば ”岩場ピーク”で良いのでは。
振り返ると ”一本松”のシンボルツリーが望めた。周囲360°を隔てるものが無く見ることが出来た。
下山17分にて ”大観峰”(280m)の展望ピークに着く。
どこのピークからも展望が得られて飽きることのない登山道だ。
岩場を登り返して行くと・・・
大観峰からこれから下って行く尾根筋を見る。
同じく大観峰から西の方向を見る。ここま360°の展望あり。
途中から次のピークを見る。ピークとピークとの距離が短いので目まぐるしく次のピークが出て来て退屈しない。
どこのピークからも下り側の道はきつく長い。
次のピークは名無しであったが、これまでのピークと同様に360°の展望が開けていた。
生駒山は見る方向が変わって来たので双耳峰に見える様になってきた。
振り返り大観峰と一本松を見る。
名無しピークからの西方向の展望。
名無しピークからの南方向には、これから下山していく尾根と上郡の市街が見えていた。
アカマツの樹林が続く個所があったが、マツタケ山にはなっていない様だった。 偶然でマツタケを見付けられないかなー!
展望ピークから外れた登山道は樹林帯の中であり、大体は展望が得られていない。
”小美女平”は開けた展望所になっており、
他のピークと同じく良好な展望が得られた。
下山35分にて大観峰に続いてアルプスの名勝を捩った様な名前の ”小美女平”(200m)に出る。
小美女平は広々とした露地となっており、展望を見ながらの休憩地にもなる。
小美女平からは生駒山を横方向から見ることになり、二の丸跡と本丸跡の2つのピークが良く判る様になった。
小美女平から振り返り見ると、ここまで通って来た展望ピークの大半を眺めることが出来た。
ここからは登山口@近くの ”コープこうべ”の建屋を見ることが出来た。
西方向には山陽本線が見えて、丁度、長い貨物列車が通り掛かったので、通り過ぎるまで見入ってしまった。
岩の上に標柱があった。
まったく興味の無い歴史の産物 ”関所岩”を通り抜ける。
ゼロが一つ足らない様な標高であるが、それを充分補う展望所ではあった。
下山58分にて”羽山”(193m)に出る。まだ展望所があったのか。の感じである。
”羽山”に広い展望所あがあり、ここからだと周回して来た全てのピークを一望することが出来た。
滑り易い粘土質の斜面を下って行くと、水の流れていない小さな沢に出る。後は沢沿いに歩いて行く。
下山の最後はうっそうとした樹林帯に入って行く。
登山口Aの入口道標は脇道から見えない所に立っていたので、初めてだと、登山口Aを見付け難いと思われる。
建屋が見えて来た。
町道から登山口Aへの脇道を見る。
この脇道を見付けることが出来れば登山口Aから登ることが可能になる。
脇道からは不法投棄の看板しか見えず、登山口の看板は少し奥まった所に立っているので、この場所を知っていないと見付け難い。登山口@から周回することをお勧めします。
山沿いの町道を8分程歩いて登山口@の駐車所の戻る。
    標高差:260m
累積標高差:561m