神奈川県相模原市緑区鳥屋

2018年11月01


日本の滝百選に戻る
  関東の滝に戻る

Road Map :首都圏中央連絡道を相模原ICで下りて、宮ヶ瀬湖に向かい早戸川林道に入る。
Route Map:早戸林道の終点から旧林道、山道、渡渉を繰り返し、早戸大滝、雷滝を訪れる。
関東の滝
日本の滝百選』   一般的な観光観瀑と違い、滝への到達は困難であるが到達した時の感動は大きい。
ウィキペディアから
 早戸川源流部の大滝沢にある落差約50mの滝である。日本の滝百選に選ばれていることから名前はよく知られているが、一方で幻の大滝と呼ばれるように、滝までの行程が大変な為この滝を訪れる人は稀である。魚留橋を過ぎて林道をさらに進むとやがて「伝道」と呼ばれているやや広いスペースに出る。以前はここまで車で行くことが出来た。ここから登山道に入る。途中、放棄された造林小屋を過ぎ、約30分程度登山道に沿って歩くと早戸川の河原に出て、ここからは登山道がなくなり河原歩きの遡行となる。

 河原には丸太橋が架けられていることがあるが、台風等があるたびに流されていることが多く、必ずしも設置されているとは限らない。約20分で雷平と呼ばれる開けた場所に出る。ここから西へ原小屋沢、南へ大滝沢に分岐するので、南の大滝沢へ進む。さらに30分程度沢を登っていくと、左手に早戸大滝への分岐が現れる。滝へは沢の手前でやや急峻な斜面を登って小尾根伝いに進み、早戸大滝前にある小滝の落ち口を渡河する必要がある。滝前は狭いテラスになっている。
早戸大滝、雷滝
  到達の困難な滝として定評がある早戸大滝であるが、水量が適当であり、気温11℃、水温9℃と
充分な寒さでありヒルの姿を見ることが無かったことがラッキーだったと思う。
  通常は早戸大滝までの所要時間は2時間程らしが、3時間近く掛かってしまった。
多少のアクシデントもあったが歩きながらデジカメの設定を変えてしまい、それの変更を戻すのに
時間が掛かったのも要因であろう。 結局、最後までデジカメの設定を戻すことが出来なかった。
今日の寝床
  丸神の滝に近い道の駅 両神温泉薬師の湯まで走って\600の温泉に入って車中泊する予定であった
が、薬師の湯は思った以上に遠く、標高の高い所で冷え込む可能性があるので、途中の標高の低い
道の駅 ちちぶでの車中に変更する。  道の駅 ちちぶには隣接する温泉が無く入浴無しで寝る。
満点の星空で天気良く放射冷却で外気温は6℃、車内温度は9℃でなんとかシュラフ1枚で眠れる
範囲だった。 早く寝たので夜中に目が覚めてしまい、暖を取るために道の駅 大滝温泉まで車を走ら
せ、温かくなった車内で再び車中泊をする。
'18年、関東の滝巡り
  11月01日:早戸大滝、雷 滝
  11月02日:白 滝、神庭洞窟、夫婦滝、龍門の滝、清浄の滝蛹沢不動滝、大除沢不動滝
                → 丸神の滝
  11月03日:秩父華厳の滝、上空滝、不動滝、子ノ神の滝 → 不二洞 → 線ヶ滝
〔030〕早戸大滝 (落差50m)
  日本の滝百選で訪れ難いのが青森県の松見の滝、秋田県の茶釜の滝、神奈川県の早戸大滝、奈良県の双門の滝だろうと思うが、今回、その中で未訪の早戸大滝を訪れることにした。
  何が手ごわいのか、雨で増水すると渡渉が出来ない。夏季にはヒルがウジャウジャ居る。はっきりとしたコースは無い。増水に関しては1週間程晴天が続く日を選ぶ。ヒルに対しては気温が充分下がった季節とし、ヒル避剤を持参する。 コースに関しては赤いリボンのコースマーカを頼りとする。
兵庫県の自宅から神奈川県の早戸大滝までは何度も行くことが出来ないので今回で到達しておきたい。
はやとおおたき
早戸大滝まで:3時間05分
雷滝まで:早戸大滝経由で5時間11分
散策時間:7時間54分
渓谷なのでGPS電波の乱れが激しい。
魚止橋の奥はちょっとした広場になっているが、車のUターン場所になっており、駐車禁止の表示がある。 林道は地道となり更に右側に続いているが、直ぐに車止めのゲートがある。 滝へは林道を歩いて行くが、この先はヘヤーピンカーブとなっており、左側にショートカット道があったが気が付かずに林道を歩く。
舗装された早戸川林道を魚止橋の終点まで走る。 駐車地は無いので路肩の広い所に車を停める。 スクータの持ち主は渓流釣りにでも来ているのか、運転手とは最後まで会うことはなかった。
魚止橋から早戸川の下流側を見る。
魚止橋から早戸川の上流を見ると砂防堰堤があった。
林道のショートカットコースは堰堤側にあった。
ショートカット道を使わずに22分で伝道と呼ばれている旧林道終点に着く。
昔は車でも走れたらしい林道を歩いて行く。
大小の落石が多く、現状では車で走るのは難しい。
伝道の橋を渡って道なりに進むと早戸川に下りてしまった。
沢沿いに歩くのかと思ったが、上流側は大きな岩の壁で歩ける所が
ないので引き返す。 結果、ここへは道間違いだった。
伝道沢から流れ落ちる無名滝。
これが登山道? 踏み跡の無い斜面を半信半疑で登って行く。
伝道の橋を渡って直ぐの右側にかすかな踏み跡があった。
標識はまったく無しだった。
廃屋となっている造林小屋が出て来たので、道は合っていると安心出来た。
その内に登山道らしくなって来た。
造林小屋を過ぎると、一見、快適そうな登山道となる。
木材で橋が作られているが、材木は朽ちてボロボロ、補助ロープはゆるゆるで頼りにならない。
この後も頼りない木材の橋が出て来る。
ボランティアで整備してくれているらしいので贅沢は言えないが
もう少し太い丸太を使って貰いたいものだ。
橋を架けてくれているのは有難いが、丸太が細く撓むので本当に怖かった。 ここにも補助ロープが張ってあったが、弛んでユルユルで頼りにならない。
1時間33分にて最初の渡渉地点に着く。 これが丸太橋? 1本では渡れんでしょう。
ここで沢靴に履き替えて登山靴は背の高い岩の上に目印として置いておく。
右岸を歩き出すと滑り易い岩にはロープがぶら下がっていた。 これは有り難い。
左岸の方が歩き易そうに見えるが、ナビテープは右岸となっているので、右岸を進む。
右岸が狭くなり左岸に渡渉する。
ナビテープを追って行くと広い所に出た。
その後は数え切れない程の渡渉を繰り返して行く。
道間違いとドボンはしまいと思っていたが、早々に道間違いをしているし、2回目の
渡渉でドボンをしてしまった。 ズボンのお尻まで濡れたが大事には至らなかった。
2時間08分にて沢が二股に別れた ”雷平”と呼ばれている比較的広い河原に出る。
道標はまったく無いので、ここは一番注意したい分岐である。 左の沢に入って行く。
大体は右岸が広く歩き易かった。
左の沢の大きな岩に赤丸のペイントがあったが、これだけでは意味が判らない。
次の二俣を左の沢に入ると直ぐに ”早戸大滝”の下流部に着いた。
左岸の枝沢から小さな4段の滝が流れ落ちていた。
朽ちた細いロープに命を託して崖を登って高巻きする。
2時間57分にて ”早戸大滝”が望める下部の滝に着いた。 ここから上流側に登るのは困難なので、ここで滝見を終えたことにしようかと思ったが、右岸の崖に細いロープがぶら下がっているのを見付けてしまった。
高巻きして2段目の滝壺へ上ることが出来た。
別のロープで更に高巻き出来そうなので登ってみる。
落差50mの ”早戸大滝”の滝壺に立ち、早戸大滝の全容を滝見することが出来た。
”雷滝”に行く為に ”雷平”に引き返す。
ここまで沢筋が薄暗かったのは天気が悪いのではなく、お陽さんが山影に
なっていたからであり、天気はすこぶる良いのであった。
滝壺が綺麗な無名滝。
往路時にチラッと見ていた4段の無名滝。
”雷平”に戻り右側の沢を遡上して行く。
”早戸大滝”を経由して5時間11分にて落差25mの段瀑である ”雷滝”に着く。
美瀑であり時間を忘れて眺めてしまう。
上流側の紅葉、黄葉を見る。 この遥か先には丹沢山があるはずだ。
目印の登山靴に気付かずに通り過ぎてしまうが直ぐに戻り登山靴に履き替える。
往時では沢に入って渡渉したが、復時では2本の丸太橋を渡ってみた。
グラグラするものの何とか渡れた。
沢から離れて登山道に戻って行く。
最初の渡渉地点から下流側を見ると、沢は峡谷となっており沢歩きでは通れないのが判った。 なので登山道を通るのか。
グラグラして下りでは怖かった丸太橋は登りでは怖さは薄れた。
朽ちた材木の隙間からは崖下がダイレクトに見えた。
崩壊寸前の朽ちた橋。 いつまで持つのやら。
細い丸太で作られたこの橋も良くしなって怖かった。
旧林道沿いには雑木が茂り、早戸川の流れを眺められる所は少ない。
7時間54分で車に戻り、早戸大滝、雷滝を終了する。
旧林道終点の雷伝に戻り綺麗な早戸川の流れを見ながら駐車地に戻って行く。
雷 滝(落差25m)