兵庫県神戸市有馬町
日本列島に大寒波がやって来た
最近12月に雪が積もることは無かったが、今年は20年振りに12月初頭から寒波がやってきて寒い12月となっている。 有馬四十八滝も凍結してアイスフォール(氷瀑)が見れるかも知れないと昨日、行こうとした時、ラジオから阪神高速北神戸線が積雪により通行止めのニュースが流れてきた。阪神高速が積雪でダメなら当然、一般道も積雪だろうと行くのを控えた。
今日も阪神高速北神戸線は有馬口より先は通行止め
日曜日なので氷瀑見学者がどっと来ることを予想して、自宅を早めに出発し、北神戸線を利用して有馬口に向うが、北神戸線は有馬口から先は通行止め、道路脇には雪が残っており、路面の凍結が怖くてスピードが出せなかった。
有馬周辺は一面積雪
有馬口から一般道に出てみると道路は一面積雪状態、有馬温泉までには小さな峠があり、ノーマルタイヤをスリップさせながら恐々車を走らせる。登りでスタックしている車があったが、こちらも止まってしまうとスタックするので助けることが出来ない。途中で引き返そうかとも思ったが、引き返すと下りになりかえって危険なのでロープウエイ駅の駐車場まで強行突破することにした。
今回歩いたコース図。 クリックで拡大します。
8時22分、ロープウエイ有馬駅の駐車場(600円)に車を停める。
ノーマルタイヤで狭い道をここまで来たのは無謀であったし、
駐車場の入口は結構な坂道で雪が融けるまで帰ることが出来ない。
勝手知ったる林道も一面の積雪。 今日はダム工事は休みなのか
トラックは往来していない。 建屋はロープウエイの有馬温泉駅。
林道に積雪が無ければ車で登ってしまうのだが、
今日の状態では歩いて行くのが正解だと判断出来た。
林道を歩いて約20分で ”湯槽谷分岐点”に着く。
ここから沢沿いに ”白石谷”に向かう。
六甲山の要所ゞにある標識。 何かあった
時に119番に電話して標識の記号を言
えば場所を特定してくれるらしい。
携帯を持たない俺には関係ないけどね。
34分で ”白石滝”(落差30m)に着く。 今年の2月と同じく白石滝は氷瀑
していなかった。 現在、気温0℃、大寒波が来たとは言え、まだ気温が高いのか、
白石滝は他の滝と比べて氷瀑し難い様である。 穏やかなシーズンではこの前の
広場で弁当を広げるハイカーが多いが、今日は流石に誰も居ない。
ゴルジュ【gorgeフランス】
(登山用語) 谷間が咽喉のどのように狭まった所。峡谷。
”百間滝”への最大の難所である ”ゴルジュ”には迂回路があるが、今日の迂回路は積雪しており真っ向勝負で
”ゴルジュ”を通る方が安全と判断した。
ゴルジュの崖っぷちには頼りになるロープでは無く
”ひも?”が張ってあった。 見た目よりしっかり
した ”ひも”であり、これがあったのでゴルジェを
無事、通り抜けることが出来た。
似位滝(落差30m)
1時間で ”似位滝”に着く。まず出くわすのは百間滝であるが、百間滝を通り過ぎて5分の所にある似位滝に先に行く。
”似位滝”の氷瀑状態は氷が薄く迫力は無い。滝はまだ水が流れておりもっと冷え込まないと良い状態にはならないのだろう。
デジカメのバッテリーは低温に弱い
フル充電してきたデジカメのバッテリーが白石滝の前で無くなってしまった。 バッテリーを交換するが電池切れのサインが出る。 気温の低下でバッテリーが活性化しなくなってしまったのだ。
胸ポケットにバッテリーを入れて暖めてやるとバッテリーは回復した。 まだ0℃なら良いが冬季アルプスのマイナス何十度ではデジカメは役に立たないのか。
百間滝(落差30m)
百間滝も90%は氷結しているが、氷が薄い感じで迫力はイマイチ。 三田からアイスクライマーの若者が
来ていたが、この氷の薄さでは 登り様がないだろう。 紅葉谷道への尾根越えは百間滝の滝口を通る。
滝口には雪が載っており下を覗くことが出来なかった。
”百間滝”から尾根を越えて紅葉谷道に出てから、10分程下り ”七曲滝”へ
の道に入る。 ”七曲滝”への道には1ヶ所危険ヶ所があり、雪が載っていて歩き難いがロープが張ってあり安心感はあった。
しかし、おばちゃんハイカーはここで梃子摺っていた。
1時間40分で ”七曲滝”(落差20m)に着く。
落差は一番低いが、例年、綺麗な氷瀑を見せてくれるので、
今日もアマチュアカメラマンが沢山来ていた。
七曲滝(落差20m)
有馬温泉から直接来れば40分程で訪れることが出来る ”七曲滝”にはカメラマンが沢山来ていた。
前回同様、他の滝に比べ一番雄大に氷結しており、ここだけ訪れても充分な気がする。
紅葉谷道から六甲山へ ”七曲滝”から紅葉谷道に戻り、下って
来た道を登り返す。 紅葉谷道は勾配緩く雰囲気の良い道であった。
2時間23分にて六甲山頂道路沿いにある ”極楽茶屋”に着く。
ここから六甲全縦走路を通り、六甲最高峰に向う。
アイゼンの必要性は?
ほとんどの人が軽アイゼンを装着していた。10本爪アイゼンを持ってきたが装着はしなかった。
必要かどうかは個人の判断になると思うが、安全具であるから着けないより着けた方が良いと思う。
逆光となり残念であったが、神戸市街、神戸港、大阪湾が一望に見ることが出来た。
”六甲山”からの展望はいつ見てもすばらしいと思う。 夜景はもっと素晴らしい!
山歩きの雰囲気を楽しむ為にも出来るだけ登山道(遊歩道)を歩く。
裏六甲側(有馬側)は順光となるので、綺麗な展望を見せてくれた。
3時間丁度で ”六甲山最高峰”(931m)に着く。
西宮に生まれ、育っているので六甲山にはハイキング、自転車、単車、
自動車で幾度となく来ているが、実は最高峰に立ったことがない。
55歳にして初めて ”六甲山最高峰”に立てたことに密かに感激?する。
最高峰標識点付近から神戸方向を見る。 天気良く展望は最高。
気温は−1℃まで下がり、じっとしていると寒くなってくる。
下りは ”魚屋道”(ととやみち)とする。
下り途中で見た六甲山最高峰、北斜面は樹氷で白く輝いていた。
”魚屋道”から見た ”湯槽山”。 昨年2月に登ったが、
つまらなかったとしか覚えていない。
標高差:560m
有馬四十八滝
ろっこうさん
魚屋道の下りは小走りに走って山頂から1時間で駐車場に戻り、4時間で有馬四十八滝を終える。
お勧め炭酸煎餅
駐車場の直ぐ近くに炭酸煎餅の製造元がある。 ここには割れて商品にならない炭酸煎餅を売って
おり、一袋210円と格安で買えた。 味は同じなのでお徳感は一杯。
道路の積雪は緩んでおり駐車場出口の坂も難なく登ることが出来た。
次は笠形山の扁妙の滝に行ってみたいがスパイクタイヤを持たない身では積雪が心配である。
旦那は岩登りをなんとかクリヤーして奥さんを
残して先に行ってしまった。
完全氷瀑した ”百間滝”であるが、氷の暑さが薄く迫力に欠けていた。
白石滝(落差30m)
似位滝(落差30m)
百間滝(落差30m)
七曲滝(落差20m)
完全氷瀑の ” 似位滝”(落差30m)。
完全氷瀑の ” 似位滝”(落差30m)。
”七曲滝”(落差20m)の滝壺付近。
”七曲滝”(落差20m)の滝口付近を見る。
六甲山前縦走でも使われている縦断道路の所々には遊歩道(登山道)も
併設されている。 全て舗装道を歩くことも出来る。
今日は氷瀑見学と合せて山頂付近では霧氷も見ることが出来た。
山頂の一郭にあった銘鈑。
最高峰標識点付近から大阪平野方向をみる。 夜景が素晴らしい地域でもある。
”魚屋道”を下り終えると ”有馬街道”の県道に出る。
有馬R・Wの駐車場まで4分の表示が
あったが、寄り道が多かったので
10分程掛かって車に戻った。
駐車場の積雪は溶けてなくなり、
ノーマルタイヤで難なく脱出出来た。
2024年7月11日改定