2005年〜
ジェットスキー開発履歴
ジェットスキー開発履歴』 メカニックの遊びに会社側が黙認してくれた。
開発コード:1969とはジェットスキー開発元年の1969年である。
  1船体メカニックから仕事時間外でJS750シングル艇にJS1200Fの
エンジンを積んでみたいとの申し出があり、面白いと会社の了承が得られた。
  船体改装、附属部品は黙々とメカニックが作り、機械加工が必要な物は図面を
書いて手伝った。 走航可能な状態に1ヶ月位掛っただろうか?
昭和池で試走する。
  2st3気筒750ccエンジンから4st4気筒1,200ccエンジンに積みかえ
ているのでエンジン重量が大巾に増えて船体の残浮力が取れず、エンジンルームに
浸水すれば船は沈没してしまう。 なので製作したメカニックだけが試走することにしてが、浮かべた船体は潜水艦の様に吃水が深かった。
  これは1メカニックの発案であるが、ジェットスキー4st化の先駆けとなった。
行き成りの走行はバイク開発では絶対に許されない。
  バイク開発では安全対策として厳しい決まりがあり、試作エンジンが出来てベンチ性能が取れても、ベンチ耐久テストを25hr以上でどこも壊れないことを確認しないと実走テストが出来ない決まりとなっている。
  ジェットスキーでは昔からの習慣で試作エンジンが出来上がってベンチ性能さえ取れれば、即、走航が可能となる。 これは初期のジェットスキーの最高速度が低かった名残りかも知れない。 今は出力も高くなり、最高速度も増しているので、この古き良き習慣は変更すべきと思う。
開発コード:1969の走航は一度切りとなってしまった。
  開発コードも正式には採番しておらず、設計管理にも話しが通っていない、内緒の遊びであるが、上長さえ目をつむってくれれば、楽しくクラブ活動?が出来ることだ。 かつては会社のジェットスキー数台を会社のトラックに積んで高知の海岸まで行って職場のレクレーションにすたこともある。 古き良き時代もあった。
4st4気筒1,200エンジンシングル艇


開発コード:1969
1メカニックが仕事外で試作する
業務外であるが2st2気筒750tエンジンを搭載している ”JS750”の
船体に4st4気筒1,200ccのエンジンを積んでみたいとの申し出があった。
面白そうなので賛同し、会社の了解を得る。
JS750に搭載されている2st2気筒750ccエンジンは
コンパクトにまとまっており、重量も軽く仕上がっている。
JS1200の4st4気筒1,200ccエンジンは全ての寸法が大きく
重量もかなり重い。 このエンジンがシングル艇に搭載出来るのか?
ボンディング前のハルに4stエンジンが搭載されて行く。
エンジンの全長が長いので燃料タンクは板金手作りで小さなタンクが新作されていた。排気管も収まらないので手作りでウォーターマフラーが新作されている。
手作りで新作されたウォーターマフラーと排気管。
デッキをボンディングする前に、各部の隙間と
エンジンの積み下ろし性を確認する。
エンジンはプロの手作りで何とか搭載出来る様になって来た。
2005年11月12日 昭和池で最初で最後の実走テストを行う。
スピードガンを持ちだしたのは本気のテストか?
乗ってみたいが、転倒させてしまうと沈没する恐れがあるので
今日は試乗を控えておく。
”こんな仕事? が一番楽しいね!”
走航前点検?
インペラーはどう剪定したのだろうか?
これが量産艇と言われればそう見えてしまう。
エンジンフードを閉めてしまえば
4st4気筒エンジンが搭載されている様には見えない。
浮かべて見るとエンジン重量から吃水の異様な深さが判る。
下手糞が乗って転倒してしまうとエンジンルームに浸水して沈没の可能性があるので、腕に覚えがあるライダーが乗ることに・・・
ライダーはこの艇を製作した船体メカニックです。
排気音を聞くと真に4stエンジンであり、最高速度も結構出ていると思えた。
画質が悪いが走行時の動画あり。
画像をクリック下さい。
音量を上げて4stサウンドを
聞いて下さい。