兵庫県姫路市夢前町芦谷

2017年09月19


日本の滝百選に戻る

Road Map :夢前町前之庄から雪彦山に向かう県道67号線を4km程
            北上した芦谷地区で右折して林道に入る。
Route Map:まずは雌滝を巡って、それから雄滝を巡る。
日本の滝百選』    雪彦山に行く途中にこんな名瀑が流れていたとはまったく知らなかった。
芦谷の滝
姫路市内、しかも雪彦山に向かう道の途中にこんな立派な滝があるとはまったく知らなかった。しかし、今日は台風の大雨から2ヶ日後であり、お陽さんも射してくれたので素晴らしい名瀑に見えたが、渇水期の曇り空ならがっかりする滝に豹変しそうだ。
この滝を訪れるにはスパイク長靴とヒル避け剤の持参をして頂きたいと思います。
芦谷の滝
”芦谷の滝”は地元の人にも存在を知られていなかったのが、滝巡りの参考本 ”探訪ひょうごの滝”に掲載されてから滝マニアの脚光を浴びたらしい。
普段は水量が少ないらしいので台風18号が通過した2日目に訪れたみた。ヒルが現れるだろうから ”昼下りのジョニー”を持参してきた。
ジョニー君の威力を試すのは今回が初めてとなる。頑張れジョニー君!
あしたにのたき
雌滝 (落差25m)
雄滝 (落差30m)
散策時間:2滝のそれぞれの往復合計1時間51分。
雌滝、雄滝ともにまともな道は無い。
〔芦谷の滝、雌滝〕 芦谷の滝は二つの大きな滝があり、上流に雄滝、下流に ”雌滝”が流れ落ちているらしい。
                          まずは距離的に近い ”雌滝”に行って見る。
〔芦谷の滝、雄滝〕 雌滝を巡った後は林道まで戻り、雄滝への道を探すが、目印となるのであろう赤いテープが3三ヶ所にぶら下がっており、
                         2ヶ所を探ってみるが、道らしい所がなく、結局、廃屋別荘?の西側から遠回りすることになってしまった。
                         廃屋別荘?の東側から藪山に入るのが正解だった。
堰堤までの林道は相当荒れており、車で来なくて良かったの感じであり、堰堤までは数分の距離だった。林道途中には ”雄滝”の目印だろう赤いテープが見られたが、道としては無いようだ。
砂防堰堤まではまだ林道が続いているが、路面がかなり荒れているので手前の空スペースに車を停める。車を停めた場所で早速ヒルが迎えてくれたのでスパイク長靴にジョニー君を吹き掛けておく。
10時26分に駐車地から歩き始める。
この沢の上流に ”雌滝”、”雄滝”があるのだろう。
堰堤を越えて直ぐに渡渉となるが、台風通過の2日後なのに水量は心配する程では無かった。逆に普段はもっと水量が少ないのだろう。
渡渉して左岸沿いに進んで行く。ふと長靴を見るとジョニー君が沢水で流れ落ちたのか1匹のヒルが張り付いていた。ジョニー君をヒルに直接ぶっ掛けてやると、ヒルはもだえ苦しんでいたので、ジョニー君の効果が確認出来た。
上流に大きな滝が見えて来た。
小さな滝も出て来るので退屈はしない。
沢を遡上すること約10分、意外と早く落差25mの渓流瀑である ”雌滝”に付いた。
台風による雨の影響で水量が多過ぎることを心配したが、程々の水量でありお陽さんも出てくれてベストだと思われる滝を見ることが出来た。
岩盤の斜度が緩いのでスパイク長靴なら更に上れるのであるが、下りの事を考えると躊躇してしまって、滝見はこの場所で打ち止めとした。せめて目の前にあった ”甌穴”だけでも覗きたかった。
華厳の滝と那智の滝には何の魅力も感じないが、この曲がりくねった渓流瀑である ”雌滝”は自分好みであり痛く感じる所があった。
林道に戻り赤テープから ”雄滝”への道に入るが、道としては無くて、別荘廃屋に出た。
立派な建屋であり別荘なのか廃屋なのかは不明であるが、現在は人は住んでいない様だ。”雄滝”への道はこの建屋の反対側(東側)から始まっていたので、西側から登ったのは間違いであった。
パッと見では沢かと思ったが、これが昔の遊歩道の様である。
1枚岩盤に突き当たった。
かなり古そうなロープが張ってあったが、ロープに頼ることなく通過出来た。
更に大きな岩盤が出て来たが、クラックが伸びており、
ここも古いロープの世話になることなく横断出来た。
左側の岩盤が湿っていたが、普段は乾燥しているものと思われる。雨の日限定のにわか滝なのだろう。
取水口のある堰堤に着く。ここは ”雌滝”の滝口であり、沢に下り事が出来るので滝口に降りてみる。
滝口の両岸にも古いロープがぶら下がっていたので、途中で切れそうになっている右岸のロープを頼りに滝口に近付いてみる。左岸のロープは長く伸びていたが、右岸のロープは短く、滝口ギリギリまでは行けなかった。
滝口から滝壺を覗いてみたかったが、ロープが届く範囲はここまで、後は自力で行く必要があったが、そこまでの勇気、度胸は持ち合わせていないので、ここで諦める。左岸に渡るのは尚更である。
滝名が付いていても良さそうな滝も出て来た。
小さな無名滝を巡りながら上流へ進んで行く。
これも三筋の綺麗な無名滝だった。
三筋の滝を見に行ったので、遊歩道を外してしまい、大きな岩峰を上る羽目になってしまう。遊歩道は岩峰の奥を通っていた。
滝壺の広い小さな滝の奥に大きな滝が見え出した。
沢水は綺麗とは言えない状態であったが、姫路市の滝ではこんなもんでしょう。
見上げる程の圧倒的な落差30mの段瀑である ”雄滝”に着く。
”雌滝”の岩盤は斜度が緩く度胸次第では上れたのだが ”雄滝”の岩盤の斜度はきつくクライミングでないと上れないだろう。
”雌滝”と同様に好みの滝姿をしていたので、この滝もお気に入りとなった。
更に上流への道があるのかは判らない。
沢底がガタガタなので滑滝とは言えないが面白い渓流だった。
”雄滝”からの下流の流れを見る。
三筋の滝から下流側を見る。
遊歩道の横には ”雌滝”の強烈な流れがあるが、樹木で見えない。
落葉、枯れ枝が堆積して遊歩道とは認識しがたいが、昔は立派な道が通っていたのだろう。振り返ってみれば滝名表示も道標も何も無かった。
林道への最後の下り道からは一瞬、展望が開けた。
山の景色を見に来た訳ではないが、展望が開けると嬉しくなる。