標高差:680m

2007年03月04日


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鳥取県大山町
Road Map :行きは交通費節約で一般を走るが道は結構ややこしい。登山口のある県道30号線は冬季閉鎖されていた。
Route Map:林道封鎖の展望駐車場から川床登山口まで林道を歩き、3.9kmもある中国自然道を大休峠まで。
前日の移動
前日の3/4(土)は天気が悪く移動日とする。大山寺から国際スキー場の方に入って行くと冬季通行止めとなっていた。
最初のゲートはすり抜けて登山口近くまで進むと次のゲートは中央に車を停めて完全に封鎖していた。ならばと反対側の香取の方から県道30号線に入ってみるが、こちら側も登山口手前で封鎖されていた。ゲート前の展望駐車場に車を停めて車中泊とする。他には誰も来ていない。
やはずがせん
甲ヶ山、矢筈ヶ山へのアプローチ
川床登山口、東坂登山口、一向平登山口と3ヶ所からのルートがあり、面白そうなのは一向平からの大山滝を巡るコースである。今回は船上山を経由する東坂登山口から歩こうかと思ったが、考えてみると登り時に全ての山が逆光となるので、結局、一番楽そうな川床から歩くことにした。
ここにも『親指ピーク〜振子山ルートは大雨による登山道崩壊のため非常に危険な状態です』の注意書きがあった。
危険勧告だけで通行止めとは書いていないので通れるのだろう。
積雪も無いのでゲートを外してやとうと思ったが、しっかりとワイヤーロープが張られていた。6時43分にゲートを乗り越え歩き始める。
県道30号線の冬季通行止めゲート前にある展望駐車場。東屋はあるがトイレは無い。広い駐車場には終日誰も来なかった。
前夜にゲートから登山口までどれくらいあるのか調べて見た。
15分程歩いた先に登山口があったので、少し早め目の出発とした。
林道を歩いていると大山の山容が見えた。薄曇りながら雄大な姿を見せてくれている。今日の目的の矢筈ヶ山は左の山に隠れて見えていない。
林道を17分程歩くと川床の登山口に着く。
登山口にある散策地図。大山滝のある一向平までは9kmのロングコースである。クリックで拡大します。
大休峠までは3.9kmの距離、そこから登りがはじまるのだからこの先の苦労が窺われる。
橋から見る沢水は透明度が高くすごく綺麗だ。
ここから阿弥陀滝へも行ける様であるが難所と書いてある。
登山口から少し下り阿弥陀川に掛かる橋を渡る。
雑木林に囲まれた穏やかな道を進んでいると、序々に残雪が多くなってくる。予想に反し先行者の足跡は全く無い。
沢からジグザグの道を登り35分程で穏やかな尾根筋に出る。
残雪は緩く、つぼ足が多くなってくる。岩伏分れを過ぎた頃に先行者の
足跡が出てきた。その足跡もつぼ足で苦労している様だ。
林の隙間から甲ヶ山、矢筈ヶ山が見える様になってきた。途中に展望の開けた所はまったく無い。良く見えて写真の程度なので木々が生茂る頃にはほとんど見えなくなるだろう。凄く雰囲気の良
い登山道ではあるが同じ景色が延々と続くので飽き飽きしてくる。
つぼ足を繰り返しながら、この風景が3.9km続く。
積雪が無ければ石畳道も確認出来たであろうが、この残雪では何も見えない。
避難小屋の中を覗いてみると綺麗に掃除されていた。
トイレもある様だが確認していない。
2時間37分を要して大休峠の避難小屋に着く。ここで先行者と会えると思ったが、先行者の足跡は野田ヶ山の方向に向っていた。
一向平側は通行止めとあるが、上部に小さく『少し上側、通行可』と書かれている。
雲は多いながらも綺麗に晴れてきた。ブナの大木越しにみる青空が綺麗だ。気温は12℃、風が無く動いていると暑い。
残雪で大休峠から矢筈ヶ山側に登る道が判らない。
薮の中にかなり古いスノーシューの跡があったので追ってみる。
肉眼ではユートピア小屋がはっきり見えている。
剣ヶ峰、弥山はここからは見えないが、少し標高を稼ぐと見えてくる。
登って行くと薄いガスに覆われた烏ヶ山が見えてきた。ここから見る
烏ヶ山は正に鳥が羽を広げた格好に見える。あそこにも登ってみたい。
1,300mピークへの登りは斜度がきつく、残雪が深くてつぼ足どころか両足ごと腰まで入り込んでしまう。ラッセル状態で全然、前に進まないので何度も引き返そうかと思った。
急斜面は靴先でステップを掘りながら登って行くが、残雪の緩い部分では崩れる方が多く、前に進まなくなってしまう。
やっと矢筈ヶ山の頂上が見えてきたが、ショボイ山容である。この辺りから深く抉られた登山道が現われたが、その上に雪が載っており下は沢水が流れトンネル状になっている。ここで嵌れば体半分は雪の中に落ち込んでしまう。
峠から1時間近く掛かり稜線に出る。稜線に出ても登山道らしいところは無く、相変わらずの深いつぼ足に悩ませられながら進んで行く。
目的の甲ヶ山は目の前に聳えている。雪さえなければ1時間で往復出来るだろうが、この残雪では何時間掛かるか判らない。下山も4時間は掛かるであろうから甲ヶ山、小矢筈ヶ山は諦めて矢筈ヶ山で引返す。
信じられぬ程時間が掛かり、4時間28分を要して矢筈ヶ山に着く。ここにも踏み跡はまったく無く、この雪が降ってから俺が一番目のハイカーなのか?ガスが出てきたが360°の絶景である。山頂に残る踏み跡は景色を見る為にうろうろした自分のものだけ。
甲ヶ山への登山道はどこなのか現任出来ないが、
是非登ってみたい山容である。
登山道がはっきり見える小矢筈ヶ山のピラミダルな山容。
これを登らずして帰るのは非常に残念だ。
下山
残雪に埋もれながら1,300mピークを下り、3.9kmを延々と歩き帰る。駐車場までは3時間38分、全行程で8時間25分も掛かった。矢筈ヶ山は中国地方では有名な山と思うので、多くの人が入山し、結構踏み固められているものと思っていたが、冬季は誰も入山していない様だ。今日は特に気温が高く、下山時には雪がどんどん融け出し登山道は沢になっている部分も多かった。道端にはフキノトウが芽を出していた。
帰路に見た大山附近の山並み。そう高い山では無いが標高の低い箇所から見るのでアルプス感はたっぷりである。
高速道路で帰る
ささっと下山して、一般道で帰るつもりであったが、予想外に時間が掛かり、疲れも半端じゃないので米子道で帰る。
山頂から見た大山側の展望は雄大そのもの。
矢筈ヶ山 (1,359m)
その他の山』   甲ヶ山を目指すが残雪に阻まれ途中の矢筈ヶ山で敗退。