元カワサキ重工社員が開発を担当したガソリンエンジン類 | |||
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エンジン開発コード | 製品機種名 | 業務内容、エンジン諸元 | 開発時期 |
KT300 | エンジン供給のみ | 研修時期を終えて小型エンジン開発部門に配属される。 当時、趣味でバイクに乗っていたので2stエンジンのことは判るが、図面を 書く程の技術は無かった。 |
1969年~ |
X28 | エンジン供給のみ | 空冷2st2気筒400ccE/G。 米国アークティック社向け、スノーモービルエンジン。 霧ヶ峰高原、富士山の裾野でG測定の実走テストを行う。 |
1970年~ |
スノーモービル 2st4気筒800cc |
レース専用E/G | 当時、米国、カナダではスノーモービルの雪上レースが盛んになり、ロードレースと 同じく、各メーカーの熾烈な戦いとなった。 |
1970年~ |
X51 | コヨーテ | 空冷2st100cc単気筒、子供用ベルコン駆動ミニバイク用エンジン。 | 1970年~ |
JS400 | JS400 | 水冷2st2気筒400ccエンジン。 初代ジェットスキー用エンジン。 米国の発明家 ジェイコブソンからパテントを買って量産化、大ヒットとなる。 |
1973年販売 |
JS440 | JS440 | 直ぐにJS400エンジンがボアアップされて440ccエンジンとなる。 沖縄の海岸にて2ヶ月間の耐久走行テスト通称、サーフ耐久テストを行う。 走行耐久基地の屋我地ビーチではスタッフと仲良くなり、ダブルタンクのスキューバを 無償で借りることが出来、3日に一回は夜の海に潜っていた。 役得である。 |
1977年販売 |
JS試乗会 | JS440 | 職場のレクレーションとして高知県生見海岸にてジェットスキーの試乗会を行って ジェットスキー未経験者に対してレクチャーが行われた。 |
1987年販売 |
JS550 | JS550 | 後年、JS440用エンジンが鋳鉄シリンダで更にボアアップされ550ccエンジンと なる。 後にアルミ鋳造シリンダーとなる。 ジェットスキーのベストセラー艇となる。 |
1982年販売 |
JS650 | JS650SX | ランナーバウト用に新規650cc2気筒エンジンが開発され立ち乗り艇にも搭載される。 | 1987年販売 |
TS650 | TS650 | シングル立ち乗り艇はマニアックで面白いのだが、体重の重いアメリカ人には乗り辛い 様で、家族で乗れる2~3人乗りのランナーバウト艇がヒット仕出した。 カワサキも2乗りのランナーバウトであるTS650の販売を始める。 |
1989年販売 |
元カワサキ重工社員が開発を担当したガソリンエンジン類 | |||
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エンジン開発コード | 製品機種名 | 業務内容、エンジン諸元 | 開発時期 |
KX125SR | ファクトリー マシン |
空冷125cc2st単気筒エンジン、6速T/M、キックスタータ。 当時、川崎重工業からはモトクロス車の量産販売が行われておらず、ファクトリー マシン を量産化に向けて先行開発、レース参戦を行っていた。 |
1975年~ |
KR125SR | 個人製作の ロードレーサー |
ロードレース開発部門の平松氏から仕事では無い個人的な依頼を受けて、モトクロス レース用空冷KX125SRエンジンを水冷化し、ギヤレシオを変更して、ロード レース 用エンジンを試作する。 業務では無いので、無給残業で設計製作した。 |
1975年~ |
KX250SR | ファクトリー マシン |
空冷250cc2st単気筒エンジン、5速T/M、キックスタータ。 KX125SRと同様250ccクラスモトクロッサーの量産化に向けてファクトリー マシ ンの開発、レース参戦を続ける。 |
1975年~ |
KT330 | トライアル ファクトリー マシン |
カワサキの市販トライアル車の開発に貢献した加藤文博ライダーの契約があと1年と なりなり、加藤ライダーに全日本トライアルチャンピオンを取って貰うべき、餞別品と して、加藤ライダーの要望を全て込めたファクトリートライアル車を作る。 1975年全日本トライアル選手権で年間チャンピオンを獲得する。 |
1976年~ |
KX500SR | ファクトリー マシン |
空冷420cc2st単気筒エンジン、5速T/M、キックスタータ。 主要市場である米国のモトクロスレースではオープンクラスがあり、500ccのモトク ロッサーが主に使用されていた。 後に排気量500ccにスケールアップされる。 |
1969年~ |
KX125 | KX125 | ファクトリーマシンKX125SRを量産化する。 | 1970年~ |
KX250 | KX250 | ファクトリーマシン KX250SRを量産化する。 | 1970年~ |
KX500 | KX500 | 当初、400ccから開発が始まったフルサイズモトクロッサーであったが、徐々に 排気量がスケールアップして420ccを経て500ccまでスケールアップした。 |
1982年販売 |
KDX125 | KDX125 | 米国で開発していた試作エンデューロマシンを量産化して米国で販売する。 | 1977年販売 |
KDX175 | KDX175 | 米国で開発していた試作エンデューロマシンを量産化して米国で販売する。 後にエンジンが220ccにスケールアップされる。 |
1982年販売 |
KDX220 | KDX220 | KDX125のエンジンが220ccにスケールアップして米国で販売される。 | 1987年販売 |
KDX250 | KDX250 | KX250のエンジンを転用してエンデューロ用にデチューンして販売される。 | 1991年販売 |
KDX400 | KDX400 | KDX400専用エンジンを搭載して米国で販売される。 | 1989年販売 |
KDX400 | KDX400 | KDX400専用エンジンを搭載して米国で販売される。 | 1989年販売 |
408 | 50PS船外機 (量産ならず) |
突然、マリーンプロジェクトなる船外機開発部門が出来て、設計要員に転籍した。 船外機を1機種作っても商売にはならないと反対したが、試作は進行した。 エンジン担当かと思ったが、トランサム(プロペラを含む駆動部分)で、材料研究からの 手探り状態に陥る。 ベベルギヤなんて設計したことも無い。 量産には成らなかった。 |
1986年~ |
JS300 | JS300SX | 当時、ジェットスキー開発は汎用機部門の担当であったが、子供用ジェットスキーを 作りたいので、エンジンを設計してくれとの依頼があった。船体の小型化は子供向け にはならないと反対したが、面白そうなのでエンジン設計を引き受けた。 エンジンを試作、30㎰を確保してから担当を外れた。 まさか量産化するとは・・・ |
1987年米国販売 |
KXT250 | TECATE 三輪バギー車 |
米国ではスタジアムモトクロスレースがブームとなり、その中でカワサキもスタジアム モトクロスレース車をファクトリー供給していた。 スタジアムレースは二輪車だけでは 無く三輪輪バギー車、四輪バギー車のカテゴリーがあり、三輪バギー用エンジンの設計 依頼が舞い込んで来た。 KX250モトクロス用エンジンを三輪バギー様にモディファ イする。 車体設計は米国なので、当時、高い国際電話打合せが数多く続いた。 |
1989年販売 |
エンジン開発コード | 製品機種名 | 業務内容、エンジン諸元 | 開発時期 |
313 | KR250 | 2stタンデムツインの一般市販車 KR250 のロードレースキット パーツ開発する。 |
1984年~ |
005 | TT-F3 | 市販スーパースポーツ車である ”ZX400”をTT-F3のレギュレー ションに則り、ファクトリー車を開発し、全日本ロードレースに参戦する。 1990年に鶴田竜二ライダーにより年間チャンピオンを取ることが出来た。 |
1989年 |
007 | TT-F1 | 編集中。 | 1989年 |
133 | T/G | 編集中。 | 1989年 |
088 | TT-F1 ファクトリーE/G |
編開発コード:133のスーパースポーツ75cc市販車をベースにTTーF1クラスの ファクトリーエンジンを開発する。 宗和隆宏がスズカサーキットで初優勝した。 |
1989年 |
989 | SBロードレースエンジン開発 | 開発コード:088で開発したTT-F1用エンジンをSBのレギュレーションに適合 させて更に性能アップを図る。 |
1989年 |
KRTに出向 | エンジン開発部門から、ロードレース運営チームへの転籍を命じられる。 全日本ロードバイク選手権で塚本ライダー、北川ライダーにより連戦連勝 となり、2年連続でTT-F1のチャンピオンを勝ち取る。 |
1992年 | |
オーストラリア 走行テスト |
KRT 本社チーム |
真夏であるオーストラリア フィリップ・アイランドにて本社チームと合同でTT-1の 合同テストを行う。 小生は計測機担当で走行中のデーター取りを行う。 |
1993年1月31日~ |
スズカ8耐優勝 | KRT 本社チーム |
カワサキの悲願であったスズカ8耐にて本社チームである スコット・ラッセル、アーロン ・スライトの両ライダーにて優勝を果たす。 KRT日本人ライダー塚本昭一、北川圭一 組は5位入賞を果たしている。 |
1993年7月25日 |
489 | 1,000ccスーパースポーツ車のロードレース用キットパーツを開発する。 カセットT/Mギヤだったので、OPギヤを用意するが、誰もT/Mギヤは 交換しない とのことであった。 |
1993年 |
エンジン開発コード | 製品機種名 | 業務内容、エンジン諸元 | 開発時期 |
789 | 4st/1,500cc 開発中止 |
排ガス規制対応として4st1200ccを設計、試作するが、会社の企画として、 2stDi(ダイレクト・インジェクション)で行くことが決まり、4stは敗退した。 試作E/Gは完成していたので、初期性能を取ると153ps/7,000rpmを得られた。 |
1997年 |
118 | Ultra150 | ジェットスキーの最高速度を目指した船体用の2st3気筒1,200ccエンジン。 最高出力は145ps/6,750rpmを得て量産化に入った。 |
1997年~ |
890 | 開発中断 | 立ち乗り用の2st/2気筒785ccエンジンを試作するが、企画の不手際で量産化は 中止となる。 ジェットスキー用E/G開発では企画の不手際が目立つ様になる。 |
1998年~ |
294 | 基礎研究用E/G | 882の開発に当り、予備テストとして3気筒エンジンを1/3にした単気筒エンジン を作り、吸気リードバルブの取付位置をテストする。 |
1998年~ |
624/882 | JS1300 開発中止 |
624:2stDi3気筒1,200cc 150ps/7,000rpm 882:2stキャブ3気筒1,300cc 180ps/7,000rpm。 試作エンジンにて所要出力を得るが、製品企画のまずさから2機種共に生産中止となる。 |
1998年~ |
882改-1 |
JS1400 開発中止 |
2stDi3気筒1,300cc集合排気チャンバーエンジンを1,400ccにボアアップ して出力アップを図る。 |
1998年~ |
882改-2 |
JS1400 開発中止 |
2stDi3気筒1,400ccエンジンをキャブ仕様に変更し、独立3本排気チャンバーと して 180ps/7,000rpmの出力を目指す。 商品企画のまずさから開発終始になる。 |
1998年~ |
410 |
JS1400 開発中止 |
882エンジンをベースに可変排気バルブを止めて目標出力を145ps/7,000rpm に落とした廉価版エンジンを作るが、商品企画のまずさから商品化は中止となる。 |
1999年 |
510 |
JS1400 開発中止 |
410をベースに排気チャンバーをコストダウンしたエンジンを作るが、開発中止と なる。 何を開発しても量産化が中止となり、商品企画は何をしているんだ! の感じ。 |
1999年 |
387 |
JS750 量産中止 |
2st2気筒744cc 86ps/7,000rpmエンジンを試作して目標出力を得られ、量産 向けて金型も起こすが、商品企画の不手際で量産化は中止となる。 |
1999年 |
287 |
JS800 量産中止 |
387をベースにボアアップ φ80→φ82をして出力を86psから90psに高め 118船体に搭載するが、又々々、量産化は中止にされてしまった。 |
1999年 |
間欠噴射DiE/G |
機能試作で中断 | JS1400Diエンジンを使って間欠噴射に改造すれば2stエンジンが4stエンジン となり、排ガスと共に燃費が良くなり、掃気が良くなり出力は半減しないと考えた。 しかし、ダイレクトインジェクターを製作している米国のOMC社が倒産してしまい、 間欠噴射用のプログラムが手に入らなくなり、敢無く開発中止となる。 |
1999年 |
785 |
JS1200 機能試作のみ |
カワサキ初のジェットスキー用4stエンジンの機能試作を行う。 ZX-12Rのスーパ ースポーツエンジンの諸元を基に出来るだけ部品も流用して試作エンジンを作る。 ジェットスキー用エンジンの排ガス対策はDiエンジンでも進められており、4stエン ジンの開発にストップが掛かってしまった。 初期出力は115ps/7,000rpmが得ら れた。 |
2001年 |
785改 |
JS780 | ジェットスキー用4st4気筒1,200ccエンジンを開発する。 | 1997年 |
7820試作 |
7820 | ジェットスキー用4st4気筒1,200ccエンジンを開発する。 | 2003年~ |
7850試作 |
7850 | ジェットスキー用4st4気筒1,500ccエンジンを開発する。 実は 7820を開発 時に7850を見据えて開発していた。ボア径以外は7820と同じ。 |
2003年~ |
7820量産 |
STX-12F | カワサキ初のジェットスキー用4stエンジン艇120psを量産する。 | 2003年販売 |
7850量産 |
STX-15F | 1,200ccの7820をボアアップにて1,500ccに排気量アップして152psを得る | 2009年販売 |
1969 |
JS1000 試作艇 |
一メカニックの遊びで業務時間外の作業で2st750cc立ち乗り艇に4st1,000cc エンジンを搭載する。 昭和池で試走するがエンジンが重く残浮力がないので沈没しな いか冷や冷やものであったが、大爆走が出来た。 試乗は1回のみ。 |
2005年 |
7800案 |
計画のみ | ジェットスキー用4st4気筒1000cc 廉価版エンジン。 | 1997年 |
3925案 |
計画のみ | 7850のエンジンを2気筒にし750ccエンジン。 | 1997年 |
エンジン開発コード | 製品機種名 | 業務内容、エンジン諸元 | 開発時期 |
KE125改 | 量産ならず | 編集中。 | 1995年 |
KX150F | 量産ならず | モトクロスレース界にも排ガス規制の波が来て、2stエンジンから4stエンジンへの 移行が始まったが、同排気量では同等には戦えないので4stエンジンには排気量の増量 のハンディが与えられた。 2st85ccクラスは4st150ccとなる2倍近いハンディが 与えられ、その4st150ccエンジンの新規設計を依頼されたが・・・ |
2003年 |
4042 | W400 | W650をストロークダウンした中型免許で乗れる ”W400”を量産化する。 性能が低いのが女子受けしたらしいが、設計的には汚点となった。 |
2005年 |
2310 | ZX-10 | SBKロードレース車のベース車両となる1,000ccスーパースポーツ車を新規開発 する。 排ガス対策、騒音対策を行いながらリッター200psを確保出来た。 |
2006年 |